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リンカーンとトランプ

  • 2017/06/14
  • カテゴリ:all

リバタリアニズムは完全自由主義

 リバタリアニズムと言う思想をご存知ですか。先鋭化した個人的な自由、経済的な自由の双方を重視する、自由至上主義の政治思想・政治哲学です。Wikiにはリベラルと同じ語源としていると書いて有りますが、むしろリバティー(自由)でしょう。最近の教条的なリベラルとは違います。

左翼社会主義となったリベラルや、反対側の保守主義とは異なり、完全自由主義で経済的な自由と政治的な自由を目指し、「権力は腐敗する」を標榜してアナキズムと同じに国家や政府を否定します。リバタリアニズムの思想を持つ者をリバタリアンと呼びます。

 現在の政治経済構造は、政治的な自由を求めるが経済的な自由の範囲が狭いリベラリズム、経済的自由を求めるが政治的な自由の範囲が狭い保守主義、この両者が秋波を送る経済的自由も政治的自由も持たないポピュリズム、の3者で構成されます。リバタリアンの立ち位置は、これら3者に対して完全自由を求め、リベラルと保守の中間に位置し、ポピュリズムの正反対になります。ちょっと気になります。

リンカーンとトランプ

 さて、完全自由主義のリバタリアンからすると、リンカーンは奴隷を解放したが、このために65万人の白人兵士を殺し、大統領として税制や議会を無視した法律違反を沢山行いました。違反の目的は国体の維持のためです。簡単に言えば南軍に勝つための資金集めと軍事を掌握した独裁政治を行い、アメリカの分裂を防ぎました。

奴隷解放が記憶に残ってリンカーンは後世でプラスの評価を受けていますが、キングリンカーンとも呼ばれ、反対者が多かったのです。リバタリアンも束縛を嫌って、現在はリンカーンを攻撃しています。

 このリンカーンとトランプのアナロジーを考えてみましょう。リンカーンは自国内で戦争を起こしてでも奴隷を開放し、トランプはアメリカファーストでメディアや民主党と戦って、自国の利益の優先とプアホワイトを救うことで票を稼ぐ。両方共にポピュリズムです。トランプは、リンカーンが助けた奴隷に比べればもっとたくさんの白人を救うかもしれません。が、南北戦争で負けた南軍がいたように生活の糧を失うアメリカ国民も沢山生まれるでしょう。

そうです。キングトランプは米国内で南北戦争中なのです。リバタリアンはこの様な修羅場に向く思想ではありません。戦争の目的がプアホワイトを救う究極のポピュリズム行動なので、正反対のリバタリアンは影響力を持てません。完全自由主義の旗には、だれも付いてきません。

独立主義へ

いまや世の中の主流となっているポピュリズムの正反対には孤立主義が有りますが、人と人との間に居るのが人間ですから、そうなりたくありません。そこで、リバタリアニズムを独立主義と呼べば、結構なネーミングとなります。皆さんもリバタリアニズム=独立主義に、ちょっと興味を持ってみませんか。

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