電磁波対策製品WAVESAFE&iPiPi開発者ブログ

”スマホや携帯電話を安心して使うための電磁波対策製品開発者のブログ”

第5世代携帯電話と電磁波問題

  • 2018/02/23
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LTEは画像やリアルタイム情報の通信用を目指す

何日か前の新聞に、「上野にいて南三陸町で買い物」(KDDIが5G実験)、との記事が有りました。5G(第5世代)移動通信方式を使って、仮想現実VR技術による疑似体験を行うものです。商店街の360度の画像を4Kの高精細品質で送り、現地の商店主とのコミュニケーションを通して買い物を行います。

これを実現するには、お客も商店主もVRゴーグルを使って疑似空間の中でコミュニケーションを取り合うので、高品位の画像をリアルタイムで送ることが必要です。NTTでは、外出先での高品位のTVやゲームなども応用例にしています。目線を合わせた意思疎通はどうするの? とかのユーザーインターフェースの課題は有りますが、これは放っておいて電磁波の観点からお話しをしましょう。

LTEとは何か、その変調方式と帯域圧縮

現在ガラケーは通話用に第3世代の3G仕様を使っています。スマートフォンではこれに加えてデータ通信用に4G仕様のLTEも使います。5G仕様は4Gのデータ通信機能を高めて通信速度を約10倍にするものです。現状の4GのLTE通信機能の300~450Mbpsに対して、5Gでは最終的には8Kの画質で毎秒120フレーム、データ長を12ビットにして、10Gbpsと言う大容量の通信を目指しています。

この通信手段として、4GLTEではデジタル信号を1ビットから最大8ビットの多重データ信号にします。オンとオフの1ビット変調のオンの信号に、位相と振幅でそれぞれ4ビットずつ載せて、合計8ビットの変調を1ビット分の帯域で送ることで、帯域は256分の1に狭くできます。しかし、この帯域圧縮されたデジタル信号はアナログ信号に近くなるので、雑音の影響を受け易くなります。

つまり、1ビットのデジタル信号は有る無しの0か1の2つのレベルしか無く、信号に雑音が乗っても波形を元に戻す整形が容易です。しかし、多数ビットを圧縮したデジタル信号は、ちょっと有る、少し無い、などが有るので、アナログ信号に似て雑音に敏感になります。この結果、波形整形で間違えが起きやすくなり、間違えれば再送信をするので、却って時間がかかる。そこで、送られる信号がそれほど複雑でなければ、8ビットを6ビットや4ビットに減らすなどで、その場に合わせて間違えの起き難い信号を使って送信をします。

この他にも広い帯域を通信するために、送受信のアンテナを別にするなど、いろいろと工夫がされています。http://www.tdk.co.jp/techmag/knowledge/201301/index.htm

10Gbpsを目指す5G用の通信には、広い帯域を使うために、最低でも5GHz帯が使われます。総務省や各電話会社(キャリア)は80GHzあたりまでも使用を考えています。80GHzの電磁波の波長は3.5mmで、ミリ波の領域です。

ミリ波電磁波の伝搬特性

電磁波は周波数が高くなると性質が光に近づきます。2.4GHz帯でも電磁波の直進性が出るので、電磁波が届く部分と、届かない影の部分ができます。光の場合は木材や黒く塗った紙でも影を作りますが、500MHz以上の電磁波ではコンクリートや土などの水分を含んだ導電性の材料や金属が電磁波を吸収あるいは反射し、これ等の裏側は陰になります。光と違って乾いた紙やプラスティック板などは通り抜けて裏側にも達します。

3Gの通話用が使う1GHz程度の電磁波は建物の裏側に回り込みますが、2.4GHzでは壁の裏には回り込み難くなり、周波数が高くなるにつれて物陰に電磁波は届きません。つまり、携帯電話を使うには、基地局から見える所にいなければなりません。都市内では建物の影が至る所にあり、実現には多数の基地局が必要ですから、大変なコストがかかるでしょう。

もし、10Gbpsを使うために数10GHzの周波数帯を使うと、物陰には電波が届かないので、基地局は数十mごとに設置することになります。ただし、現在使われているような建物の屋上に水平面で無指向性のアンテナを置くのでは、ビルの間の道路にまで電波が行かず、見通せる所であれば遠くまで電波が飛び他の局と混信をします。

その上に、雨や雪で電磁波が吸収されますし、局とサーバーを結ぶ通信は光ファイバーを1本専有しかねない。そんなにたくさんの基地局への電源供給はどうする、親局のサーバーの能力は足りるのか、なども課題です。

NTTドコモは、37GHzでの伝搬を解析するためのシミュレーションモデルを作り、「5Gの為の電波伝搬」と言うレポートの発表をしています(NTT DOCOMOテクニカル・ジャーナル Vol.23 No.4)。電波伝搬のシミュレーター用の物理モデルの精度を実測結果と比較したものです。これによると、3Gが使っている800MHzに比べて、5Gの37GHzでは100mの距離で届く強さが20~30分の1に減り、あまり飛びません。このことからもやはり、5G用に基地局などのインフラを作るのには、時間がかかると思います。

ウェーブセーフと4G、5Gの電話機

4G対応、5Gの電話機でも、電話機を耳に付けて使うことは変わりません。さらに、音声通話のIMTは、電磁波の伝搬特性が良く途切れ難い1GHz以下のプラチナバンドや少し上の1.5GHz帯を使い続けるでしょう。ここではウェーブセーフは効果を発揮します。LTE方式による情報通信は途切れても再送信すれば良いので、1.7GHzや2GHzとそれ以上の高い周波数帯を使いますが、電話機を手に持って使い耳には付けせんから、頭は被曝しません。

では、音声をLTE信号に乗せるVoLTE通信の場合は、電話機を耳に付けますが、これは大丈夫なのでしょうか。ウェーブセーフは2.7GHzまでは電磁波を頭が被曝しない様に、手に導波するのを確認してあります。その上の3.5GHz帯では動作の確認をしてありませんが、3GHzより上は電磁波の波長が短くウェーブセーフが無くても、頭皮に反射されて成人の頭の内部には電磁波はほとんど侵入しません。従って、ウェーブセーフを使っていれば、携帯電話の世代が変わっても電磁波被曝を減らすことが出来るわけです。

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