羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

地球温暖化その8 (電気自動車の排気ガス)

4月10日のブログでは、炭酸ガスの薄い外套の効果と、太陽活動の低下による北風効果のどちらが強いか、両論が有ることを書きました。今回は炭酸ガスを出している電気自動車の話です。

電気自動車も排気ガスを出す、と言えばオカシイと思われるでしょう。しかし、充電する電気はどこで作っているのですか?と問えばお気づきになるでしょう。そうです、電気自動車は発電所で作った電気を使っているので、100%クリーンでは無いのです。特に日本は火力発電の比率が多く、炭酸ガスが多く出るところを、新開発の高効率火力発電設備で抑えている状態です。

石炭でも天然ガスでも、火力発電所で電気を作る際のエネルギー効率は60%前後で、違いは炭酸ガスの排出量です。発電後の送電効率が96%程度ですから、各家庭に電気が届くには54%となり、この電気を使って充電し、モーターを駆動するまでのインバータのロスを考えると、化石燃料→駆動力までの効率は良くて50%程度でしょう。一方、最新のハイブリッド車のエネルギー効率は40%前後に達し、電気自動車のエネルギー効率とそれほど変わりが有りません。

こう考えると、政府の電気自動車に対する優遇措置の補助金や自動車取得税、重量税、自動車税の免税や減税と補助金制度は、電気自動車に対する依怙贔屓と呼べます。それでもこの贔屓は電気自動車の市場を広げる効果が有るだけでなく、充電設備の充足に役立ちます。その上、今後火力発電の脱炭素技術が進歩すれば、電気自動車の排気ガスが少しずつ減るので、その時はこれ等の贔屓は投資として役立つことでしょう。

もう一つ、水素燃料の燃料電池車はどうでしょう。これは言って見れば、発電所を車に積むようなものです。発電と送電のロスをゼロにしますが、水素と言うデリケートな燃料の管理を消費者に任せるので、システムコストが値上がりします。さらに、水素を作る天然ガスやメタノールの改質は、炭素と水素の化合物から水素分子を取り出し、炭素を炭酸ガスとして排出し、これも水素を作る時に炭酸ガスを出します。さらに、電池部分の発電用触媒には寿命があり、高価です。などなど、実用化のために課題が多く、脱炭素を実現するのは大変です。

ですから、今後数十年は燃料電池車や電気自動車に乗って脱炭素だ、などと威張ることはできないでしょう。ガソリン車やディーゼル車は、炭酸ガスに関してだけでなく、システムを含んだトータルコストでは今のところ優位です。しかし、それでも発電所は着々と脱炭素化を目指して技術開発をしています。次のブログでは、脱炭素の(つまり炭酸ガスを出さない)発電方式をご説明して、やがては電気自動車が排気ガスを出さなくなることを、ご説明いたします。

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