羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

オゾン層の破壊、今どうなっている

 オゾン層の破壊問題は、40年以上前から問題とされ、約30年前の1987年に「モントリオール条約に基づく国際協力」が始まり、議定書が締結されました。環境問題は、環境を壊す行為(物質)が問題になってから、効果が見えるまでに長い年月を必要とします。私たちは、約半世紀、2世代をかけて環境問題に当たらなければならないのですが、オゾン層を破壊するガスの使用が制限されてから、少しずつ効果が表れています。下の図は富山県の地球環境ポータルサイトにあった図を引用させて頂きました。

 地球温暖化と結びついた炭酸ガス問題が、現在真っ盛りの環境問題ですが、それまではオゾン層破壊が話題でしたが、時代と共に変わっています。環境問題の変遷のリストを書いてみます。(1)地球温暖化、(2)オゾン層の破壊、(3)熱帯林の減少、(4)開発途上国の公害、(5)酸性雨、(6)砂漠化、(7)生物多様性の減少、(8)海洋汚染、(9)有害廃棄物の越境移動、です。地球は人類によって、色々と痛めつけられているのです。
さて、今回のテーマのオゾン層破壊がどうなっているか視てみましょう。国立環境研究所のレポートです。https://www.nies.go.jp/escience/ozone/ozone_04.html
 オゾン層破壊が明らかになったのは、日本の南極観測隊がオゾン層の状態を観測して、オゾンが無い部分が南極上空に表れることを発表したことから始まりました。オゾン層は太陽からの電磁波の紫外線を吸収して、赤外線に変換して地表に強いエネルギーの紫外線が達するのを妨げます。オゾン層の効果で、最も強いUV-Cの透過量は0%、次に強いUV-Bを0.5%、そして最も弱いUV-Aの5.6%が通り抜けて来ます。
 オゾン層における酸素とオゾンによる紫外線の吸収過程をチャップマン機構と呼びます。車好きの私としては、ロータス社を作ったコーリン・チャップマンが最初に頭に浮かびます。彼の設計したロータスの名前を付けたスポーツカーは皆さんご存知でしょう。
 オゾン層が無くなると、生物に有害なUV-Cを始めとする紫外線が地表に到達します。紫外線と言う光がどうして体に悪いかと言えば、UV-Cは軟エックス線に次いで周波数が高い電磁波で、身体深くまで入り込んで細胞を壊し、遺伝子を損傷します。オーストラリアやニュージーランドでは紫外線遮閉の措置を取らずに屋外に出ることが禁じられたくらいでした。日本でも同じことで、最も弱いUV-Aでも白内障や視細胞へのダメージ、皮膚の加齢や皮膚がんなどの原因となります。
 オゾン層を破壊するのは、塩素原子を含むフロンガスです。成層圏で紫外線により分解されて塩素原子を放出されると、この塩素原子はオゾンを連鎖的に破壊します。つまり塩素原子が悪者なわけです。この他にも塩素原子に近い臭素原子を含む、消毒ガスの臭化メチルも悪いとのことです。かつてはフロンガスはエアコンの冷媒よりも、半導体の製造工程での洗浄剤として多く使われ、大量に大気中に放散されていました。
 しかし、モントリオール議定書に従って、今では水素原子で塩素原子置き換えた代替フロンガスが使われています。これにより、オゾン層の減少の速度がストップしましたが、まだオゾンが増えているわけではありません。この規制を守り続けることで、21世紀半ばになって、オゾンホールが発見された1980年ころに戻ると言われます。すなわち、このシナリオ通りに進んだとしても今後30、40年は皮膚がんへの予防が必要です。
 なお、オゾンホールは南極だけでなく北極にも発生します。時期はそれぞれの冬から春にかけてですが、気温の低い南極上空の方がより深刻とのことです。
 オーストラリアやニュージーランドへ行かれたら、日焼け止めと紫外線吸収サングラスの使用を忘れない様にしましょう。

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