羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

カーボンニュートラルへ向けて その6 (ちょっとEV待って)

 昨年10月27日に中国が、2035年からはエンジン付き自動車の販売を禁止する、というニュースが一瞬だけ流れました。しかしこれは間違いで、現状では段階的に2035年には販売台数の50%が電池またな燃料電池を電力源とした電気自動車で、残りは燃費効率の良いHVになることを目指しているようです。
 この発表、全世界のCO2排出量の28%(JCCCA 2017年資料)を占める中国がカーボンニュートラルに向けたと喜んだ方がいたかもしれません。しかし、これは大間違いで、全CO2排出で自動車の占める割合は18.5%(JCCCA)と小さく、もっと大切なことは、50%の自動車の電池を充電する電力や水素を作る電力は、2017年で火力が約70%で、水力、太陽、風力の自然エネルギーが27%、残りが原子力です。火力発電の大半は、天然ガスに比べてCO2の排出量が多い石炭火力で、その多くが効率の悪い旧式なものです。言ってみれば下の写真みたいなものです。木材を乾留してCO(一酸化酸素)を作り出して、これをエンジンで燃料として使います。従って、EVが増えることはCO2を増やすことです。

 昨年末から中国全土で停電がおきていますが、これはオーストラリアからの発電用の良質な石炭の輸入を中国政府が自ら止めたため、石炭火力で作られている中国の電力が止まってしまいました。EVにするよりも、停電にした方がCO2を減らすのに効果的です。
 幸いにも、2035年からも自動車の半分は燃焼効率の良いガソリンまたはディーゼルエンジンを使うので、中国においてはEV化しても、効率の良いエンジン付き自動車に留まってくれるでしょう。EV化は国内自動車産業の保護育成のための政策ですが、地球のためにはまず効率の悪い火力発電所の作りなおしです。

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