羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

温暖化ガスが水蒸気の再確認と、今後はエネルギー高効率化が重要

 地球の周囲には大気圏と言う厚さが100kmの空気の層が有ります。ただし、空気が動いているのは、極地方で9km~赤道域で17kmの平均11kmの対流圏で、雨風雲などの気象は、気圧が約25%の高度11km以下で起きています。
 気圧は高度と共に指数関数的に減少し、対流圏には全大気の約75%が存在します。100kmまでの大気圏全体の空気の重量は530兆トンありますが、対流圏の中の炭酸ガスは195億トン、水蒸気は1050億トンです。
 それぞれのガスの対流圏に貯めこめる熱を比較すると、炭酸ガスの比熱は875ジュール/kg℃で熱容量は171京ジュール/℃です。水蒸気の比熱は2000で熱容量は2100京ジュール/℃で、水蒸気は炭酸ガスの12倍の熱を貯めこむことができます。
 ここで、気体が地表からの赤外線を捕まえて吸収する能力を、光吸収断面積と呼びます。この断面積が小さい場合、地表からの赤外線は対流圏を突き抜けて宇宙へ飛び去り、対流圏の温度は上がりません。酸素や窒素の吸収断面積は小さく赤外線を捕まえません。
 これに対して温暖化ガスの炭酸ガスは、赤外線領域に2か所大きな断面積が有るが、水蒸気は沢山の波長領域で大きな断面積を持ちます。この結果、地表近くで水蒸気は赤外線を吸収し、地表近くの温度を上昇させます。これらは物理の問題であり、IPCCがどうしてこれらを無視したのでしょう。
 この様に量が5倍の水蒸気は、赤外線吸収断面積が広く、熱容量が12倍に達します。それだけでなく、重要な違いは、気温が上がると海面が水蒸気を供給して、さらに温度を上昇させる、正帰還作用を地球が持っていることです。
 一方、炭酸ガスの大部分は人類が出すので、水蒸気ほどに無尽蔵に供給することができず、気温上昇はその時の炭酸ガスの量で限界が有ります。つまり正帰還作用は有りません。
 この水蒸気による温暖化効果については、地球環境研究センターの畠徳太主任研究員と、国立研究開発法人海洋研究開発機構技術研究員の藤田実季子博士のお二人の研究報告に、それぞれに見出すことができます。ぜひご覧ください。

 温暖化の発端は、太陽黒点数と気温の関係を観ると、おそらく1950年です。この時は炭酸ガスが原因だったかもしれません。しかしそれも2000年までだったでしょう。それから後の20年間は水蒸気が主役だと思っています。上の図は1900年から2020年までの世界の降水量です。2000年以降、降水量が増えており、大気中の水蒸気量の増加を示しています。
 海と水蒸気の正帰還作用による温度上昇は残念ながら止まらず、今後も気温は上昇し続けます。正帰還を止めるのは、雲が増える、あるいは隕石の落下、あるいは火山の大爆発等により、地表への太陽光の入射量が減ることで、大気温度が下がって空気中の水蒸気量が減少することです。
 勿論炭酸ガスが温暖化の主因でないとしても、無制限に増やして良いのでは有りません。確実に悪いのは熱の発生であり、熱は主にロスから生まれます。太陽光に比べてこのロスは微々たるものですが、やらないよりも増しです。今後の目標は脱炭素ではなく、脱ロス、すなわちエネルギー使用の高効率化です。これはエネルギー資源の温存にも効果が有ります。
 温暖化は現実であり、降水量が増え、各地で洪水が起きています。これ以上の被害を出さないためにも、エネルギーロスを減らしましょう。

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