羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

炭酸ガスの回収と資源化 (カーボンニュートラル その3)

 11月20日の産経新聞電子版に、厄介者の炭酸ガスCO2を原料や燃料に、との記事が有りました。CO2はエネルギー的に安定状態なので、これを原料や燃料にするには、外部から大きなエネルギーを与えて反応性に富む不安定な状態にすることが必要です。何をするのか、確かめてみましょう。
 CO2の原料化とは、CO2から繊維やペットボトルの原料となるパラキシレンを作り出すことです。これらの化学製品は今まで石油を原料としていましたが、このプロジェクトではCO2が原料になるわけです。この原料化は、日本製鉄と千代田化工建設などが共同で技術開発を開始します。パラキシレン生産は今までに無く、量産技術や経済効果の算定など、まだ時間がかかるでしょう。
 燃料にするというのは、炭酸ガスからメタンを作ることで、日本製鉄、JFEスチール、商船三井などが共同研究を行っています。IHIもメタン製造技術の開発を行っており、早ければ5年後に実用化できる、としています。
 もう一つの炭酸ガスの資源化として、JFEスチールと太平洋セメントなどがCO2とカルシウムなどを反応させてコンクリートを作ることで、CO2を固定する技術の研究に乗り出しました。JFEスチールは鉄鋼生産の過程で生じるCO2を、太平洋セメントは廃コンクリートから、カルシウムやマグネシウムを取り出す技術を開発します。

 これらの再利用は必要なことですが、再利用されるCO2の合計は全体のCO2排出量の中での一部です。石油連盟発表の資料では、化学原料は24.1%です。パラキシレンはこの中の一部にしかならず、これ以外の石油は他の化学製品となり、多くが燃やされてCO2になります。やはり燃料からの脱炭素化が必要です。

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