羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

温暖化対策の罠に墜ちた中国の大規模停電

 9月28日の産経新聞電子版に「中国、広範囲で電力不足 温暖化対策が原因か」で、中国各地で停電が頻発している。これは、習近平主席が地球温暖化対策で決めた炭酸ガス排出削減目標の達成を目指して火力発電所の稼働を抑制している為、と石炭不足の為でもある、と報じています。この停電は中国東部を主に、全土の7割で起きており、一部では来年の3月まで停電と断水が常態化するとのことです。
 中国は2018年の時点では、世界の炭酸ガスの約3分の1の28.4%を排出していました。人口が多いことと、自らを発展途上国として先進国のような炭酸ガス排出を制限せず、低効率の石炭火力発電所を使い、暖房に低品質の石炭を使うなど、大気を汚し続けてきました。
 この中国が自国を棚に上げて、2035年には新車販売はEVに限る、と言う政策を打ち出しました。しかし、充電に使う電力が足りないことに気が付いて、朝令暮改で半分をEV残りはPHVと言い直して、電力不足を露呈しました。
 この最近の停電の原因を、メディアの多くは停電の理由を炭酸ガス削減の為と報じ、数社だけが石炭不足に触れています。私は、本当は発電用の石炭が足りないために、停電せざるを得なくなった、と思います。
 ことの起こりは、2017年に中国がオーストラリアの政府高官に賄賂攻勢をかけたことがバレたことと、武漢ウィルスに対する中国の初期対応の不備に怒り、新疆ウィグルでの人権問題も許せない行為として、貿易戦争が勃発しました。この結果、中国べったりだったオーストラリアは、Five Star、QUAD、AUKUS、と矢継ぎ早に行動的西側陣営に立ち位置を変えています。
 貿易戦争では、中国がオーストラリアの石炭や農作物に対して関税と制限をかけました。この結果は逆効果で、中国は発電用石炭が不足し、今回の発電停止を起こしたのでしょう。
 中国政府はこれを言い繕うために、炭酸ガスの排出量を減らすためと発表していますが、石炭不足は明らかです。2021年2月11日のウォールストリートジャーナル電子版で、既に中国は自らの輸入制限で石炭が不足している、と報じています。https://jp.wsj.com/articles/SB11972091464271693856304587276841057395830
 この結果、中国はロシアから割高の石炭を買うことになり、オーストラリアはロシアから買えなくなった国々に石炭の販路を見つけ、ある国はこの石炭の値段を釣り上げて中国に売っているとのことです。薄利で大量生産、大量販売をしていた中国は、石炭の価格上昇分を商品価格に転嫁できず、停電したしたのが真相の様です。従って、石炭市場の需給は現状で安定化してしまい、中国だけは停電が収まる見込みが有りません。

 この期に及んでもなお中国政府は面子を気にしていますが、中国の産業は大きなダメージを受けており、中国恒大集団の次の危機です。電力不足は経済だけでなく政治にも影響することでしょう。

 中国は、温暖化で失敗しました。原因を炭酸ガスから水蒸気に言い直して、失政だったEV化政策を替えることができません。グレタ嬢を通して世界中に植え付けたノーカーボンの掛け声を今さら消すことができません。替えようとすれば中国製品不買などの反対運動を引き起こすことでしょう。今後は、自分が創り上げたフェイクニュースに従って、効率の悪いEVと発電網を使い続けるのでしょう。
 最後に、中国の火力発電所は効率が悪いので無駄なエネルギーを放出し、温暖化を加速していますから、やはり止めたままにしていて下さい。

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