羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

ユニクロ再生素材比率を5割へ、そんなことよりも古着の廃棄の方が大問題

 ユニクロは2030年までに、商品の衣料製品の原料の5割をPETボトルなどから再生した素材にします。さらに、店頭で集めた衣料製品を異業種の原料、例えば自動車の座席用や断熱材の原料に再利用するとのことです(12月2日ロイター)。 
 化学繊維を石油から作るか、社会から回収したPETボトルやプラスティック製品を加工して化学製品を作るか、どちらがエネルギーとコストが必要かと言えば、石油から作った方が簡単なので安く、質の良い製品ができます。再利用は社会貢献を訴える宣伝上の価値が有るが、社会のコスト的には良くありません。
 化学繊維は再利用せずに、仕立て直して使うか、そのまま使うのが資源コスト的に一番良いのです。世界には着るものがなくて困っている人達が沢山います。この人たちに提供する方法も有ります。
 しかし、古着を発展途上国に送ると、もっと災厄が広がります。再利用するよりも、燃やして熱エネルギーにして火力発電した方が良いのですが、これには専用の燃焼炉が必要ですし、エネルギー変換効率も石油に比べればはるかに低くなります。さらに、発展途上国には燃焼炉など無いでしょうから、送られた化学繊維の衣料は、着古された捨てられるでしょう。
 捨てられた衣料品は、プラスティックゴミと同じに自然界で微細化され、マイクロプラスティックになります。マイクロプラスティックは自然界に残留する有機化合物POPsを吸着して、人間だけでなく動物の体内に送り込むでしょう。この様に、発展途上国の化学繊維や古いプラスティック製品は、始末に困る自然界での異物です。

 話を元に戻して、回収した衣料品を自動車の椅子にするのは資源的にはもったいないことですが、自働車の椅子の材料になれば、最終的に多くが焼却処分されるでしょうから、マイクロプラスティックになる量は減ります。発展途上国に送られて古着が廃棄され、マイクロプラスティックとしてほぼ永久に自然界を循環させるのよりも、良いでしょう。ユニクロの立場になれば、古着でボロボロにされて企業イメージを落とされるよりも、自働車の椅子にする方を選ぶのはよくわかります。
 古着にした時の解決策の提案として、着古した衣料品は燃やすために、お金を払って回収して専用炉で燃やすこともできおますが、これはアパレルメーカーの社会観と環境感では無理でしょうね。やっぱり椅子です。

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