羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

塩野義製薬の新型ウィルス経口治療薬S-217622

 塩野義製薬の経口治療薬については、昨年の10月3日に取り上げましたが、産経新聞2月4日に進捗状況が掲載されました。この薬、現在治験の最終段階で、9月に始まった治験の参加者数が、オミクロン株感染で大幅に伸びています。この結果、ウィルスの増殖を抑える効果を確認したとして、医薬品医療機器総合機構にデータを提出し、医薬品としての承認申請にむけて厚労省と協議中です。
 私たちの間に出回るのは、年度が変わってからですが、1千万人分の生産体制を整えるとのことです。この治療薬は、感染初期に投与して重症化を防ぎ、実用化すれば社会はもっと安心できるようになる、とのことです。
 ウィルスに対して、この薬は働き方がワクチンとは違います。ワクチンが感染する前の免疫系の準備をしておくのに対して、こちらは感染した後に使います。重症化のリスクの多い感染者を対象に使われる見込みで、本格的に使用されれば末端の地域クリニックで使用され、インフルエンザの様に新型コロナウィルスに対処できるようになります。これは治療方法が無かったウィルスに対する本格的な治療薬として、画期的なことです。

 上の図は、各社が開発中の薬がどの様に働くかの説明です。左上はこれまでのワクチンによる人体が備えた免疫系の働き方で、抗体を使ったT細胞などの免疫細胞による方法です。右上は、RNAポリメラーゼ阻害剤と称するもので、ウィルスが宿主の細胞内で行うウィルス増殖過程で、RNAのコピーをブロックします。商品名「モルヌビラビル」としてメルク社が開発し、軽症患者向けの抗ウィルス薬として商品化されています。
 図の下側はプロテアーゼ阻害剤と称し、同じくウィルスが宿主の細胞内で行うタンパク質の合成をブロックします。ファイザー製の「パクスロビド」は、近々に製造販売が承認されます。塩野義製薬は承認申請にかかろうとしており、名前はまだ有りません。
 この他に、興和(株)が「イベルメクチン」の試験管レベルでの実証実験をおえて、これから治験に入るところです。
 これ等の経口治療薬は感染の初期、ウィルスが大増殖する前に効果が有るので、感染後できるだけ早く服用する必要があります。従って、この薬を効果的に使うには、私達もそれなりに準備をしておく必要が有ります。
 まず、感染を検知する自分用の体温測定方法を作っておき、感染を早期発見できるようにしておくこと。次は発熱した時に薬を投与できる、かかり付けのクリニックと投与についての確認を取っておくことです。
 南アや英国の前例から、2月初旬には頭打ちになり、3月中旬には収まることでしょう。お花見にはすっきりとして行きたいですね。

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