羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

第5世代携帯電話(5Gの実用化は16年後)

  • 2020/01/13
  • カテゴリ:all

中国と韓国では一足早く5Gを開始しています。5Gについて詳しくは、2018年2月23日に「第5世代携帯電話と電磁波問題」として述べてありますが、簡単に言えば5Gは電話器を会話目的から情報伝達手段へと用途を換える方式です。目標は、現在使用中の300Mbps~450Mbpsの4Gを、25倍の10Gbpsを達成するものです。我が国でも大手3キャリアがサービスを開始しますが、技術面から推測をしてみます。

この映画を数秒でダウンロードできる通信速度で何を伝えるかと言えば、スポーツ中継、仮想現実VRなどの画像情報、遠隔診断医療用の画像情報、遠隔修理用画像情報、などの画像情報を高精細低遅延で送受するものです。これらの達成目標をみると、穏やかに日々の生活をしている人には無くても困らない事の様です。要するに、一般向けのキラーアプリが今のところは無いのです。それでもゲームや株取引など、そして軍用でミリセカンドを競う場合には役立つスペックなのでしょう。もっとも、株取引や軍用に盗聴や信号ロストに対する再送による遅れ、などに対する信頼性が保証できない5G通信を使うとは思えませんが。

携帯電話は、通信ケーブル無しでも電話がかけられることから始まり、増えてくる情報量を送受するために使用する周波数を高くしてきました。周波数を高くすると、伝搬特性が悪くなり、基地局と携帯電話との距離が短くなります。現時点で5Gが使用する28GHzでは、ユーザーが数メートル動く、あるいは向きを90度以上変えれば、基地局との接続はほぼ確実に切れます。屋内に入っても途切れます。ここまでは、電磁波伝搬の物理上の問題です。
5Gが途切れると、信頼できない5G通信から信頼できる4G通信に切り替えることで対処をするでしょう。別の5G基地局で通信を継続するほどに基地局が準備されるのは、ずっと先でしょう。この場合、通信速度は25分の1に減ります。今のところは、この様な不安定な通信を、5Gの使用料金を払って使うことになっています。

基地局は、ユーザーからの無線通信を光ファイバーに変換するものです。光ファイバーが許容する帯域幅は、2015年現在の技術では100Gbpsで、400Gbpsが目標でした。従って、基地局では10Gbpsの信号を10回線程度が可能であるとすると、基地局ごとに光ファイバーを1本ずつキャリア本局まで配線をする必要が有ります。いくら光ファイバーが細いと言っても、基地局の数だけ束ねると結構な太さになるでしょうし、ファイバーを本局の交換機に接続する部分は非常にかさ張るでしょう。技術者にとって、小手先で誤魔化せない課題です。

まとめると、5Gは未だキラーアプリが無くて、出口探しに苦労をしている状態です。これは、一見使い途を考えずに独走しているように見えますが、社会、つまり一般大衆、がこれだけの大量で高速な情報を必須とする時代は16年後にやってきます。この年数は、半導体におけるムーアの法則の様に、毎年22%の情報量の増加率を使って求めました。中韓の企業が頑張っているのは、それまでに知的権利を確保しておくのが目的なのでしょう。

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