羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

石破おろしはいつ?

 前にも書きましたが7月20日の参院選後の自民党が過半数以下となっても、石破首相は日本国総理大臣を辞めません。首相が代わる政局が起きないのは、衆議院議員の半分以上は石破茂氏が総理大臣の方が心地が良いからです。
 参議院選挙戦での自民党の当初の公約は自虐的な裏金問題でしたが、国民の期待する減税と移民から外れたピンボケ公約でした。この結果、最新の支持率調査では大敗することになりますが、この大敗を自公立の3党は気にせず、むしろ国民の不満のガス抜きとなると考えているようです。この参院選の結果を気にしないのは、解散や首相交代の政局は衆議員の管轄で、参院選で大敗しても衆院議員には無関係だからと参院選を馬鹿にしています。さらに問題なのは、現在すでに衆院与党の自公が過半数以下なので、参院選後には野党第1党の立民と大連立して過半数の与党になることです。

 3党が連立して与党になるのは、色々と利権が有るからです。まず自民党と公明党は多数の企業からの献金を受け、議員達はパーティーなどで金銭供与を受け続けられるからです。他方、立憲民主党は、保険や医療・介護の組織資格や認可および補助金などの受託組織との関係を通しての、いわゆる公金チューチューの仕組みをより広く、より強固にできます。さらにこの連立で問題になるのは、減税による景気浮揚の政策を“全く作れない”ことです。昔から政策的に自公と立民とは敵同士だったので、内部対立で何もできなくなるのです。
 自公はこれまでも維新や国民と組もうとしましたが、企業献金廃止や減税を条件とされ後ろ盾の財務省の反対で実現できませんでした。これに比べれば立民との連立は、双方は利権を保ったままで、財務省の反対は有りません。さらに、参院選直前に中国共産党が石破内閣の継続を望む、などと内政干渉をされても親中の幹部はお墨付きをもらい、一般の議員にとっても中国の承認と労組へのテコ入れは心強いのです。
 この何の変化も起きない状態を「政治の漂流」と呼び、国民が望む自民党内の政局は起こりません。河野太郎、小泉進次郎と言った中堅どころは、太陽電池利権をキープするために流れを変える気は有りません。高市早苗氏は政治的感性が鈍って、参院選の争点を掴めず流れを逃がしてもうダメです。
 それでも、首相経験の自民党幹部連が石破後のキングメーカーを目指していますが、肝心の首相候補となる人材が不足している上に、石破反対で余り目立つと参院選大敗の責任を背負わされるので大した動きはできません。衆院の一般議員達は大半が石破派で、3年後の衆院選では落選が確定しており、少しでも長く議員で過ごしたくてこれも政局反対です。
 それでも国民は、参院選で国民民主や、参政やれいわや保守党などの新党に期待していますが、いずれは衆院選が行わなければ政局が起きないことに気付くでしょう。これらの新党の勢いが強ければ強いだけ、勢いを消すために自公立は衆院選の先延ばしをします。3年後の衆参両院選挙までに、国民はこれらプロの政治屋に操られてこの熱気を忘れてしまうのではないでしょうか。

 最後に、参院選の争点が減税と移民になり、安全保障が争点から落とされて全党が同じでボケています。安全保障と憲法改正が争点になれば、各党の特徴が明らかになるでしょう。次回の衆院選まで皆様、忘れない様にいたしましょう。
 と、いう事で表題の石破おろしはいつ?の答えは3年後です。それまで石破首相は国会で居眠りし続け、国政は休眠状態となります。

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