中国機の異常接近は、軍紀の乱れ
産経新聞によれば、東シナ海上空で航空自衛隊のYS11-EB電子偵察機に中国軍機が2日間にわたり、最も近い時は約30mまで近付いた、とのことです。6月7、8日には空母山東から発艦した戦闘機が異常接近しており、今回で4例目です。軍事上、平時に偵察機に自分の周りを飛び回られたら、良いことは有りません。追い払うのは当然ですが程度が有り、30mは国際常識から異常です。
もし、気付いていることを示すだけならば、もっと遠くで十分でした。2001年に、海南島事件と呼ばれる、中国戦闘機が米軍のEP-3E電子偵察機にして衝突し、中国人パイロットは行方不明となり米軍機は海南島の中国軍基地に不時着しました。この前例が有るにもかかわらず中国操縦士は今回も常識外れだったわけです。
日本は、外交ルートでこの危険行為に抗議しており、繰り返し行っても効果が無かったのは、外交部と軍部の連携がとれていない、あるいは外交よりも軍部が中国では政治的優位にあることになります。もっと上の中国共産党からの直接指示が有ったのかもしれませんが、これは最近の中国の経済事情が芳しくないため、中国共産党は日本に対して懐柔的になっており、党中央も軍部がこの様な行為に出ることを嫌うはずです。と、言うことで中国では軍の下部が勝手な行動に出ても押さえが効かない危険な状態にあるとのではないでしょうか。
中国は足元から乱れ始めています。