羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

第5世代携帯電話5G (キラーアプリはいつ現れる?)

メディアには5Gが遅れている、という記事が沢山出ています。技術的な難しさが第一でしょうが、使いたい人がいないので、作る意味が無いのでは、と勘繰りたくなるほど、アプリの提案がありません。新しいサービスにはキラーアプリが必要です。それが現れれば、爆発的に使用が増えるはず、とキャリアは思っているのかもしれません。それでもキラーアプリは出て来ません。

どうするのでしょうね。

最近の流行にAIが有ります。サービスの提案に困った、キャリアやアプリ開発あるいは自動車メーカーなどの企業ユーザーは、エンドユーザー向けのアプリを思いつけないので、「5G産業利用に活路、AIなどを活用し、地域の利便性を高める遠隔医療、自動運転などの産業用途のデジタル化を目指し、工場や農場など地域を限定したローカル5Gの促進にも力を入れて、実用化を急ぐと共にローカル5Gで生み出された小規模なサービスがひろがり、普及して行くことを期待している」ことになっています。

これには難点が2つあります。1つ目は、エンドユーザー向けでは無いので、ポケモンGOの様な、老若男女に爆発的な広がりが無い。2つ目はAIをはじめとして、最近のサービスは充分なサーバーの計算力が使えることを前提にしたもので、これにはエンドユーザーの現状を伝える高速のアップリンクが必要で、5Gの無線通信はダウンよりもアップの方が難しいはずです。
最近のダウン型サービスのヒットはポケモンGOでしたが、これを5Gの上で展開したらどうなるのでしょう。AI入れて、8K入れた、宝探しゲームみたいなものですが。ところが、5Gサービスを最初に行うのは、商業ビル内、公園内、駅、などの点で、よくても賑やかな通りと言う線です。面のサービスは、線の二乗の基地局を必要とするので基地局の設置が間に合わず、ここ数年は無理の様です。

2020年4月1日現在、5Gサービスは始まっていることになっています。新しい技術の最初は、なかなかうまく行かないのが普通ですから、線と点のサービスで面白いコトができるのを、もうしばらく待ちましょう。

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