はやぶさ2リュウグウを出発
11月14日の産経新聞3面に、「はやぶさ2 8億キロ帰還の旅」として、13日午前10時5分に小惑星リュウグウを出発した、とJAXAの発表の記事が載りました。6年ぶりに日本へ戻ることになり、帰還は2020年の末になります。
リュウグウから高度20kmの通常位置から秒速9.2cm(時速33km)で上昇を開始し、12月3日からイオンエンジンを連続運転して8億kmを帰って来ます。はやぶさのエンジンはイオンエンジンと呼び、1基で10mN(ミリニュートン)の力を持ち、リュウグウで100kg(おそらく)を減らして、500kgの機体を3基のイオンエンジンで毎秒0.6cmの加速をして約1年で帰って来ます。帰還時の対地速度は毎秒12kmに達しますが、これは地球の重力にも引かれているためです。地球に最接近した時に、リュウグウで採取した石や砂を入れたカプセルを切り離し、カプセルは今回もオーストラリアの砂漠に着陸します。
はやぶさ1の場合は、本体はカプセルと共に大気圏に突入して燃え尽きました。今回は月ほどの距離の数十万キロでカプセルを放出し、本体は地球から離れてさらに観測をし続ける予定とのことです。
これとは別に、JAXAの次の計画は、小惑星探査では無くて令和6年に火星の衛星に着陸して物質採取を行うとのことです。楽しみにしましょう。