蛍光灯とLED電球のインバータからの磁界
蛍光灯やLED電球は、数10kHzの電磁波(磁界)を出します。
まず蛍光灯。蛍光灯の光の下で手を広げて横に振ると、指が何本にも見えたグロー式とラピッド式は光のちらつきが有るとして嫌われ、インバータ式に替わっています。
インバータ式蛍光灯は電子式とも呼ばれ、交流100Vを整流して直流にした後、インバータと称する電子回路が作る数10kHzの交流で、蛍光灯を点灯します。グロー式などの50Hzを直接使った100Hzの明滅が、10倍以上の周波数での明滅になるので、光の残像で点きっ放しと同じになってちらつきを感じなくなるわけです。
下の写真は電球式の蛍光灯3つが出す磁界をスペクトラムアナライザーで測定したものです。42kHz,71kHz,94kHzの3か所に異なる周波数でのピークは、異なる周波数のインバータが使われているためです。
LED電球は約2.2Vで動作するLED素子を多数並べたものです。低い電圧にするために、インバータを使ってLEDの動作電圧を作り、LEDを点灯します。
蛍光灯もLED電球もインバータを使っていることは同じです。蛍光灯もLEDも光変換効率にそれほどの差は無いようで、消費する電力は同じ程度でしょう。ただし、蛍光灯に比べてLEDは低い電圧で動作するので、流れる電流は大きくなり、出て来る磁界も大きくなります。
蛍光灯やLED蛍光灯は頭のすぐ上で数10kHzの磁界を出していることをお忘れなく。1階の天井の上で、蛍光灯のすぐ上に寝室が有るとやはり磁界を受けます。低周波磁界なので、鉄板以外の床材(こんな物は有りませんが)以外は、そのまま突き抜けて来ます。