地球温暖化(その2) 温暖化は炭酸ガスの増加によるのか?
地球温暖化は、大気中に炭酸ガスをはじめとする温室効果ガスが増えたため、とされる根拠が下の図です。この図は、1万年前からの大気中の炭酸ガス濃度のグラフです。左上の枠の中は、産業革命が始まった1750年から現在に至る急激な炭酸ガスの増加を示しています。これはやはり人類の産業活動によって排出されて物です。最初はイギリスでの蒸気機関の発明から始まり、やがては後進国が発展途上国になるにつれて、炭酸ガス濃度が増えていることが分かります。
炭酸ガスなどの温暖化ガスの増加によって、大気温度が上昇している、との説明が完璧であることを保証はされていません。11月2日の地球温暖化 (その1) 地球温暖化のメカニズム、に乗せた、炭酸ガスの地表からの10ミクロンメートル付近の赤外線吸収をすることができる、と言うことが根拠になっているだけです。勿論、炭酸ガスの赤外線に対する吸収断面積と、放射特性はきちんと確かめられていることと思います。これ等の値は研究室内で得られますから大丈夫、と考えて温室効果ガスによる大気の温暖化が起きている、とします。
8000年ほど前からも炭酸ガスが増えていますが、これも産業革命前の人類の生活活動によるものなのでしょうか。その生活活動による炭酸ガスの排出が、産業革命で増加率は急に上がりました。米国、中国、ヨーロッパ諸国、そして日本の国民が近代的な生活享受しているからです。しかし、一度楽をすることを知った人類を、250年前の生活に戻すことは無理でしょう。そんな生活を強いる政府は倒されるでしょう。炭酸ガス排出が2位の米国は、先日炭酸ガス排出規制に関するCOP、すなわちパリ協定から抜け出しているくらいです。
大気圏の上層部での炭酸ガスが増えて赤外線吸収量が増えて上層部が温度上昇し、この変化が地表部分付近の温度に影響するには、上層部の温度上昇が地表に比べてはるかに大きい必要が有りますが、このデータが見当たりません。従って、著者は今のところは炭酸ガスによる地球温暖化説には、100%賛成できません。
炭酸ガス排出規制は、発展途上国にとっては発展の足かせになります。国民に先進国並みの生活を約束することが、各国の指導者にとって自分の政権を維持するための重要な政策で、そのためには安価だが炭酸ガスの排出量が多い石炭火力発電を使ってでも国民の希望をかなえます。
我が国は石炭火力発電の優秀な技術を開発しました。次回は炭酸ガスの排出量を減らす技術について説明をしましょう。