石破総裁で、次の総選挙は自民党が大敗
自民党総裁選で高市早苗氏を僅差で石破茂氏が破り、新総裁となりまた。しかし、政治志向は高市氏と真反対で、女系天皇を認める左派のリベラリストであり、アジア版NATOを造ると言うなど、得体のしれない夢想家です。
今回の総裁選は従来の数名から9名と言う多人数なことに興味がもたれて、TV、新聞、インターネットなどが国家の指導者選びではなく、昼のバラエティニュースで格闘技の解説の様に報じられてきました。しかしこの結果、各候補者の政策だけでなく人格や性格までもが興味本位で報じられたことで、政治家としての資質までもが露わにされたことは、大きな進歩です。
この争い、最終的に高市、石破、小泉の3氏に絞られ、保守系の論者がネット番組で高市氏の政策を高く評価したのに対して、左派思想のマスコミは主な視聴者の高齢者向けに、リベラルで中国寄りの石破氏と小泉氏の動向だけを偏って報道して虚像を創り上げ、高市氏を無視しました。従って、ネットから情報を得ていた視聴者は、3人の候補者を全人的に詳細に知り、早い時点でだれが総理大臣に適任かを決めていましたが、TVと新聞だけの視聴者は石破・小泉氏に偏ったようです。
そして本番の総裁選挙では、1回目の投票で自民党を支持する党員と議員数は高市氏が勝りましたが、2回目では一本釣りされた選挙に弱い議員によって覆されてしまい、保守系の党員と議員の意見が無視されました。
この石破新総裁誕生に対してマスコミとネットでは評価が大きく異なり、ネットには「日本終わった」、「悪夢の首相」、「裏切りの岸田」、「麻生敗北」などが溢れました。また翌朝の株価は大幅に下落して国内経済の先行きを不安視し、為替は円高が進んで輸出が不利になりました。ネット視聴者と経済界は、石破新総裁に不満で、彼を選んだ自民党議員に失望したのです。
こんな中で、石破氏は早期に衆議院を解散して10月末に総選挙を行う意向を示し、組閣に入りました。これはマスコミが物珍しさから新内閣を取り上げてくれる、いわゆるハネムーン期間のうちに選挙を行いたいのと、マスコミが創り上げた新総裁の虚像の化けの皮が剥がれてしまう前に、選挙をしたいと言う目論見も有るからでしょう。
国会議員たちとって選挙は今後の人生に関わることです。実力の無い議員の普段の生活は、全て選挙運動と金集めに費やすと言っても過言では無く、選挙のためなら裏切りも躊躇しません。石破氏はこの様な議員を第2回投票に集めました。論功行賞として政府や党務の要職に取り立てましたが、石破氏に投票しても党務に漏れた議員は割を食うことになります。その上に、次の総選挙では石破氏に協力した議員は保守票の当てが無くなり、左傾化している公明党に頼ることになるでしょう。
一方高市氏への支持を明らかにしていた議員には保守と中道の票が集まるでしょう。現在、高市氏を支持していた党員と一般国民から、高市氏に党の二分を期待する声が有りますが、腐った果実が落ちるにはまだ早いでしょう。それでも、高市氏は次の総裁選に備えて入閣を断って石破氏と共存の気配は有りません。
さて、次回の国会議員選挙では、ネットの影響がさらに大きくなります。これまでの組織票や街頭演説に比べて、大きな情報量と広がりを持つネットからの情報はマスコミが出来ない候補者個々の政治信条を、真偽取り交ぜて明らかにします。多方面からの情報を得た有権者は、マスコミの情報操作の影響や組織と縁故に捕らわれずに投票先を決めることができます。
最終的に次回総選挙は、石破氏を支持した議員は不利となり、自民党の議席は保守系からは日本保守党、革新系からは国民民主党と維新の会の草刈り場となり、自民党議員数は大幅に減るでしょう。そして、この時点で残っている選挙に強い自民党議員には公明党との協力は不要となり、自民党、日本保守党、維新の会、国民民主党の4党が連立した与党連合となります。この時、高市氏が総理大臣に選ばれることを期待します。
つまり今回の総裁選で、石破氏は自民党から左派思想の議員だけを落選させるきっかけを作ることになるという、本心とは真逆の結果をまねきます。この点でも策士とは言えない人物です。
余談ですが、高市氏は石破新総裁から提示された、党の総務会長を断りました。新総裁は高市氏を閣内に入れて謀反を封じようとしたのでしょう。高市氏には、党務のナンバー2の幹事長ならいざ知らず、総務会長という年寄り向きの雑役婦役では役不足です。しかし、もし政調会長を提示されて断れば、政策の作成という議員の本務を断ったと批判されることになります。石破総裁はこれに気付かず、こんな簡単な人事問題を理解していない人物です。現在進行中の組閣には、石破氏を支持しただけの不適格な議員が担ぎ出されています。短期間でも能力不足の議員が大臣になれば、政治が停滞して国民が困ります。やはり、自民党は議員の取り換えが必要です。