米国民主党は独裁帝国主義、石破首相をかつぐ自民党は衰退
米国の大統領が、今日から民主党から共和党のドナルド・トランプ氏へと替わります。これは米国だけでなく全世界に影響することで、特に第1期で失敗した民主党のグローバリズムとの戦いが再開されます。“民主”と名乗る民主党の政治がどんなものか、そして“共和”とはどんなものでしょうか。
民主主義は市民によって国家が統治されるシステムのことであり、その国は共和国と呼ばれます。民主主義の基本は市民全員が参加して案件の可否を投票で決める直接民主制です。この方法は単純で優れていますが、国が少し大きくなると市民全員が一堂に集まれなくなり、意見が分かれてまとめ難くなります。そこで考え出されたのが、一つは予め定めておいた法律に基づいて案件を解決し実行すること。もう一つは選ばれた議員が議会で議論して案件を解決することです。
前者は、いわば裁判官が法律に従って案件を解決することです。もし、法の体系が完璧であれば司法が政治を行うことは可能です。しかし、世の中が進歩、変化して新しい案件が生じた時に、新しい法律を議論、検討して定める仕掛けが無ければこの方法は使えず、法を創る仕掛けの常備が必要です。
そこで、議員を選んで法を創り財務を決める立法府制度の議会制民主主義が、大半の国で使われることになります。ただしここで、市民から選ばれた議員は、多数の市民から委託された権利、すなわち権力を持つことになり、この権力を市民のために正しく使わずに自らの利益にも使う議員が生まれます。この議員は投票を集めるために、市民に迎合する政治をおこなうので、市民の民度が低ければ政治の質は低下します。この様な政治形態が衆愚政治(ポピュリズム)です。本来、議員には政治を行い市民を先導する者としての資質が必須ですが、衆愚議員はこの資質に欠け、選ぶ方の市民は愚かです。
この市民へ迎合して議員となることは、民度が低い国で独裁政治を始める方法でもあります。かつてヒトラーを産んだドイツは民主主義のワイマール“共和国”で、ドイツ市民は民主主義の手続きでヒトラーを独裁者にして、ユダヤ人を迫害し、第2次大戦を起こしました。ドイツ国民が未だにヒトラーを恥じているのは、当時のドイツ国民が共産主義的なリベラル思想のヒトラーに扇動されて、独裁者ヒトラーにドイツ帝国を創らせてしまったからでしょう。
独裁化の危険は現在の米国にも有ります。米国は上下院での過半数と大統領職を取れば、世界最大の国を支配することが出来ます。ドイツは扇動された市民がヒトラーを選びましたが、近年の米国民主党(以下民主党)は、弱者を扇動して票を集めます。
現在、民主党はバラク・オバマ元大統領が実質的な指導者で、前大統領のジョー・バイデンと民主党議員達が同調しています。彼等の目的は、米国を左派独裁の帝国主義国にすることです。民主党を資金面で支援するのは、軍需産業、医薬品、情報などの企業と経営者達で、多国間にまたがった活動を行うことからグローバリストと呼ばれます。
選挙において、民主党が市民を民主党支持に誘導する方法は、DEI(多様性、公平性、包括性)と呼ぶプログラムで特定の条件を持つ民度の低い市民に、与える優遇措置で支持を集めることです。例えば、黒人の比率が少ないから黒人の入学試験の基準を甘くする。会社の雇用で黒人や女性を増やす。貧困者を助けるために10万円以下の窃盗であれば逮捕しない。不法移民は入国を認めて住居を与える。などの弱者への優遇措置を使って、民度の低い市民から支持と票を集めたことは、党と市民の衆愚化です。
実際、昨年11月の大統領選挙で民主党は、世界的な偏向報道網を整えたマスコミが弱者向けの洗脳キャンペーンを行うと共に、米国内の世論調査結果ではバイデンとハリスの支持には5%ほどの下駄をはかせ、積極的に芸能人に応援させるなどて世論を誘導しました。さらに、バイデンは2020年からの大統領在任4年間に不法移民を含む2千万人近くを入国させ、この米国人口の8%に達する移民に選挙権を与えて、カリフォルニアやニューヨーク州などの大統領選挙に影響するDEIの浸透した州に集中させて、大統領選に影響を与え州の政治や司法を支配しました。
民主党の資金調達法の第1は、自国だけでなく他国の戦争によって軍需産業に需要を与え、その利益の上前をはねることです。この方法で民主党は第1次大戦以来、日本、朝鮮、ベトナム、アフガンやイスラエル、ウクライナの戦争を通して、米国の軍需産業を巨大化しました。歴史を視れば、戦争は民主党政権の時に始まり、共和党政権の時に終わっています。
資金調達の第2は、金融資本と結託したマスコミや医薬品業界の支配と利用です。この一環として、国連やWHO(世界保健機関)にも浸透して政策を優位に運び、世界各地での紛争の拡大では軍需産業に、パンデミックでは医薬品業界に、それぞれ利権を与えて収入源としてきました。さらに、この政治と経済の構造を民主党は英仏独伊日などに広め、政治的に影響してグローバルな帝国を築きました。
この様に、民主党は潤沢な資金力を使った弱者救済の名目で、民度の低い市民から集票する衆愚政治をベースとする、独裁的な帝国主義者たちです。本来、民主主義は市民の自立と自主的な投票行動で議員を選びますが、民主党は自立していない福祉受給者に利益誘導して集めた投票で選ばれます。対する、米国の共和党の支持者は、自分が働き利益を得ている自立できる市民です。この構成は、世界各国皆同じです。
さて、1941年(昭和16年)の日本の政治はどうだったでしょう。議会制度は完成し新聞・ラジオは活発でした。当時の米国大統領は民主党のルーズベルト(1933年3月~1945年4月)でした。彼の国外の戦争化政策を、民主主義や国際関係を知ったばかりの日本の若い政治家やマスコミの知識人達は、先進諸国の悪質な政治に気付けず、それよりも自らが指導者として目立とうとしていました。福沢諭吉も、1872年から「学問の教え」を出版し、1882年には時事新報新聞を発刊して民衆を啓蒙しようとしました。しかし、ルーズベルト就任から3年後の1936年(昭和11年)に時事新報を廃止したのは、時代を動かせなかったからでしょう。
これに代わった朝日新聞などのマスコミはルーズベルトの画策に乗り、軍部と共に市民を煽り続け、1941年に日米は戦争を始め1945年にトルーマンの原爆投下で収戦するまで続けました。この間、明治維新から日米戦争の敗戦まで、政治家と化した軍のトップと衆愚の議員と未成熟なマスコミが協力して日本を富国強兵策と領土の拡張に導き、日本の民衆は真の民主主義を知ることが出来ませんでした。当時の軍と議員とマスコミは現在の米国民主党と同じで、未教育の国民をだましたことも同じです。
敗戦で、トルーマンの親ソ思想とGHQの庇護を受けた日本の左派勢力は、米国とソ連に逆らわないように日本人に無責任で臆病な心根を刷り込み、それが現在の高齢者に残っています。彼等は投票率が高いので政治的な影響力が高く、左派議員たちに操られている点は米国民主党の高学歴で頑なな支持者と同じです。
現在、与党自民党は不人気であるため票を稼ぐための人気取り、つまり衆愚に走っています。自民党議員達は、世論調査では左派高齢者を含む市民の支持率が高い石破茂氏が総理なら、選挙で自分に有利だろうと選らんだ衆愚の議員ですから、日本国を指導する志しと能力は有りません。
しかし世界は、米国では民主党が敗退し、イタリアのメルルーニ首相を筆頭として仏独英と反移民運動をきっかけとした反DEIの動きが活発で、アルゼンチンのミレイ大統領の成功を前例として、大きな政府は廃れます。
日本も今後は、政治性の高い高齢者の影響力が減り、自立した政治判断が出来る若年層の比率が増えて、勉強不足の与野党の衆愚議員は支持者を失い落選するでしょう。トランプを選んだ米国の共和党支持者の様に、欧州や日本の保守系の市民が、特定の政党や組織の影響を受けずに民主主義の政治を育て、文化を守って行くことに期待しましょう。