羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

中国領海侵入に侵入した“すずつき”の効果

 8月11日に中国外務省は、昨年7月4日に中国浙江省沖の領海に侵入したとして、「外国軍艦が中国領海に入るには中国政府の許可が必要だ。許可なく入れば法に基づき対処する」と発表しました。オイオイこんなことを言っても良いのかい?と聞き返したくなります。」それは、中国海軍の艦が中国沿岸と太平洋との出入りの際に、下の図に示す黄色の部分を通るには日本政府の許可が必要になり、守らなければ相応の処置をとれる、と言う規則を自ら定め確認したことです。

 従って、中国の艦艇が太平洋に出る時、通告なしで通れるのは沖縄島と宮古島のAコースか、沖縄本島と奄美の間の接続水域をすり抜けるBコースになり、太平洋に出るにはかなりの遠回りをすることになります。特にBコースは今後要塞化される馬毛島の直近を通るので、気持ちが悪いでしょう。さらに、航路が2つしかないので日本が対策を立てやすくなる事でもあり、これも不利です。ちなみに台湾の北側を通るのは、台湾威嚇として米国が怒るでしょうから、それもやり難いはずです。
 今後、中国は太平洋に出て日本の南東のグアムと、東南東のハワイの間に艦隊を常駐させて台湾侵攻への外壁を造ると共に、日本へ太平洋側から圧力をかけたいところでしょう。この中国外務省の声明は、自らこの戦略に制限をかけて面倒を増やすことになります。

 それでも、すずつき侵入から1年以上も経ってから中国外務省が文句を言ってきたのは、領海侵入するなら事前通告が必要、と言う条件が中国にとっては今後不利な条件となるので、言うか言わないかを1年間も悩んでいたのでしょう。現在、南シナ海ではフィリピン海軍が力を付けようとしており、南沙諸島などの人工島周辺にに侵入しない様に釘をさしておくために、言わざるを得なかったのでしょう。
 すでに日本は就任後2ヶ月のすずつき艦長を早期交代して処罰した形にして済ませていますから、中国はフィリピンだけでなく英米をけん制のためにも、コメントを出すことにしたのでしょう。結果的に日本は戦略上の得をしました。この艦長さんに表彰状を送ったらいかがでしょう。

Copyright © 2015-2021 Hane, Inc. & Beacon Associates, Inc.