羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

「もしトラ」で、「このまま岸田orもし高市」で日本はどうなる

 4月28日にもしバイデン大統領が11月の大統領選挙で勝ち、日本がどうなるかの物語を書きました。今回は、トランプ氏が勝つ場合の物語です。

 米国は世界最大の国力を持っていても病んだ国で、原因の多くはバイデン現大統領と民主党に有ります。この“米国の病気”を治そうと、ドナルド・トランプ氏は再び大統領になろうとしています。2024年11月の大統領選挙に向けて、魔女狩り的な選挙資金記載(日本では口止め料)裁判にも、ドミニオン投票器の作るバイデンジャンプにも、異常に多い郵便投票にも勝ち、トランプ前大統領は来年1月から大統領の職に就くでしょう。
 彼の支持基盤は、中産階級と労働者階級であり、選挙資金は自分の資産と個人からの寄付であり、バイデン現大統領の様な軍需産業や金融業などのグローバリスト企業からの支援が無いため、資金面で劣りバイデン陣営の70%です。しかし資金援助が無いおかげで、政策は軍需産業や金融界からの束縛を受けず、彼等が望む戦争をしません。

 従って、トランプが最初に行う政策は、戦争を継続して軍需産業への資金源となっているウクライナとイスラエルへの支援を中止し、浮いたお金を米国内産業への投資に回すことです。これは、ウクライナ戦争はヨーロッパに任せ、イスラエルはアブラハム合意を使ってサウジアラビアなどの穏健な中東諸国に任せ、それぞれに対処させます。
 この結果、米国からの支援が無くなった両国だけでなく、ロシアとハマスも戦費が尽きて戦いは終わります。終戦によりウクライナは戦争前より国土を失い、ハマスは以前よりも力を持つことになるが、ウイ両国は、戦争への出費が無くなり自国の将来に投資できるようになります。勝ったロシアとハマスも疲弊しており、次の戦争を起こす力は無く周辺はしばらく安心です。
 平和になっても禍根は残ります。それは両国の首脳に残された屈辱感であり、戦争を望むグローバリストの利益の喪失です。トランプに対する恨みは長く残るでしょうが、それでも戦争は終わります。
 しかし、戦争に関わらなかった中国は世界で一国だけ力を温存しており、儒教に基づく氏族主義で諸外国との協調性が無く、中華思想はEUや米国に侵略的です。そこでトランプは、米国内でのEVへの補助金を廃止し、中国製品に高額な関税をかけます。半導体事業では、IC設計用のシミュレータソフトと半導体製造装置の対中輸出を禁止します。さらに、中国の経済と産業技術を3流レベルに落とすために、中国人留学生の退学と国外追放、および技術の漏洩を防ぐために知的財産権を守り産業スパイ対策を厳しくします。
 加えて、日米台豪の共同で中国海軍を東シナ海と南シナ海に封じ込めて、フィリピン、東南アジア諸国への圧力も減らします。これらの措置で、トランプはここでも中国の恨みを買うことになります。
 保守派政治コメンテーターのタッカー・カールソンは安倍晋三氏が暗殺されたように、グローバリスト、民主党、米国司法界、ウクライナ、イスラエル、そして中国などのトランプに対する恨みからの暗殺を恐れています。
 トランプの国内政策の基本は、“米国第1”を標語とする経済ナショナリズムであり、最初に行う政策は、地球温暖化説と脱炭素運動が無意味であるとしてパリ協定からの脱退です。その上で、石油と天然ガスの増産と製油所やパイプラインを整備して、エネルギー価格を低下させて産業を活性化し、雇用を増やし物価を下げます。次は、EV補助金の廃止と輸入車への重い関税で中国とEUへのドルの流出を止めます。EVの抑制は老朽化している国内発電網の負荷を減らして延命させ、自動車産業を活性化して鉄鋼産業などの周辺産業も回復させます。
 次に行なうのは、一部の都市での治安の回復です。悪化の原因は、民主党政権時代に作られたカリフォルニア州の950ドル(約14万円)以下の微罪を見逃す法律(Proposition 47)なので、この法を無力化します。さらに、警察と消防の予算の増額の公約を実行し、治安の回復を目指します。もう一つの治安悪化の原因の不法移民の越境には、国境の壁の構築の再開と、不法移民の取り締まりと雇用の禁止、および送還で対処することで、国内労働者の雇用増と治安改善の効果を期待します。

 一方日本の政局は、米国の大統領選挙の2ヶ月前の9月に自民党の総裁選挙が行われています。現職の岸田首相に対抗する小石河連合は、議員の人気が無くて推薦人を揃えられず脱落し、麻生副総裁が担ぐ上川陽子大臣は岸田派なので立候補しません。最終的に、岸田首相は党員票数が2位で保守層の人気が高い高市早苗経済安保担当大臣との一騎打ちとなります。この二人のどちらが総理大臣になるかで、日本は大きく変わります。
 総裁選でリベラルの岸田首相が勝つ場合、保護者のバイデン大統領は残任2ヶ月では死に体で、自主性が無く聞く耳しか持っていない岸田首相は、内政も外交もどうしたらよいのか分かりません。トランプが就任後は、安倍晋三氏亡き後は最も重要な日米関係の後ろ盾が無くなり、中国との広範囲の小競り合いを独力でしなければなりません。
 こんな状況になった時に岸田首相がすることは、売り物の鈍感力で何もしないことです。あちらこちらと外遊をして時を過ごすだけで、実績を創れません。悲惨な日本国民は、Z省が仕込んだ医療保険や介護保険と再エネ賦課金などの税と名のつかないが実質は税の強制的な取り立て、消費税の増額の恐怖、身ぐるみ剥がす所得税と法人税、死んでも追いかけて来る相続税、などなど合計50%近くに達する世界トップクラスの税の負担の下で、奴隷労働を続けることになります。
 さらに悪いことに、岸田内閣は支持率の最低記録の更新をし続けても、政治の支配と実行権を官僚に渡しておけば、お天下様になった官僚たちは政権を延命してくれます。衆議院議員が任期満了となる2025年10月は、自公維国の連立と黒子の役人の支配下で選挙を行い、たるんでいる野党と危機感のない国民を操って選挙に勝利して延命し、2027年まで岸田内閣の暗黒時代は続きます。
 それでも、バイデン大統領がいなくなって、4月に受けた国賓招待と議会での演説の対価として払ったような、軍需産業を潤すウクライナへの1兆8千億円の戦費の拠出は、もう有りません。今後の対米国の出費は、トランプ大統領が請求の防衛費や米国内での工場建設などの実費なので、安全保障と米国への投資として確実な利益を生み出します。これだけが効果の伴う出費です。
 しかし心配事も有ります。米国の対日本の貿易収支は出超の黒字に見えるが、実際には中国を経由した米国への迂回輸出なので、結局は赤字であることが問題になるでしょう。防衛問題では、トランプは日本に「自律的な同盟国」となることを求めており、日本は防衛費のGDP比2%の宣言をしたが、Z省に削られたことに文句を付けられそうです。そのうえに、バイデンが「尖閣諸島は安保条約の対象に含まれている」、という当たり前の確認事項を大げさに言われたことが、かえってバイデン嫌いのトランプの目にとまり、「バイデンが目をかけた小さな無人島を、米国は守らない」などと言われかねないのが心配です。

 一方、もし2024年9月の自民党総裁選で、保守系自民党員の支持と、頭をすげ替えて選挙に勝ちたいと集まった議員の支持で高市早苗氏が首相になれば、故安倍晋三元首相が推していた人物としてのトランプ大統領からの信用は、外交と貿易に有利に働きます。
 高市氏には特定秘密保護法の成立を通して情報戦の知識と政治的な実績と知名度が有り、インターネットを使った選挙運動と情報活動にも経験が有ります。その上で、総裁選後に実力のある議員達で作った無党派の内閣が国民の好感を得ることと、はっきりした国際感覚と安全保障の政策の提案が、保守層と無党派層に支持されていること確認して、総裁選から2ヶ月後の11月に衆議院議員選挙を行います。
 選挙の体制として、公明党との連立をやめて維新と国民民主と新しい選挙体制を造りることで、保守から革新までの票を広く万遍なく集めて、自民党は単独過半数を取ります。この連立政権による国政は、3党協議で進めるバランスの取れたものとなり、日本保守党からの初の国政選挙で当選した議員が加わって、4党で憲法改正をするでしょう。
 外交では、不動産バブルの崩壊で政治的・経済的に不安定となっている中国に対処するため、アジア諸国の経済と安全保障体制が現在にも増して重要になります。安倍氏の作った日米豪印の経済同盟のQUADと、英米豪の軍事同盟のAUKUSに、日本が加わるAUKUSJを創るのが効果的でしょう。
 米国にとって世界経済の軸足を中国から東南アジアに移すには、QUADとASEANが足掛かりになります。トランプ大統領は、西太平洋地域の日本の活動を支援することで、日本が中国を御すことを期待するでしょう。
 来年の1月の新大統領の就任式では、後見人となったトランプ大統領を高市新総理が会談することが楽しみです。

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