カマラ．ハリス候補と米国マスコミのハネムーンは続かない

　１１月に行われる米国の大統領選挙で、ジョー．バイデン民主党候補が突然やめたのは、共和党のドナルド.トランプ候補に負けることがはっきりしたからです。これは、６月２８日に行われたトランプ候補との討論戦（ディベート）で、バイデン候補の認知症とパーキンス病の症状が露わになり、民主党内で立候補の辞退を求める声が大きくなったからです。この結果、論戦から３週間後の７月２１日に退陣を発表しました。（以下敬称略）
　民主党を率いるのは、クリントン元大統領と１６年にトランプ氏と争ったヒラリー.クリントン元候補、オバマ元大統領、ナンシー．ペロシ前下院議長などのリベラル派指導者（ディープステート）で、彼等がバイデンに退陣を迫ったわけです。バイデンを退陣させるには、次の候補者をきめておかなければなりません。オバマを除いて皆カマラ．ハリスを支持しましたが、オバマはしばらくの間ハリスの支持をしませんでした。これは、下の図はマスコミ各社の選挙の勝敗を決するスウィングステートと呼ばれる６州での世論調査で、赤のトランプ優位が多数で、数個しかない青のハリスが勝てないと、オバマは判断をしていたからです。

　大半がリベラルの米国マスコミは民主党に贔屓で、その筆頭の左翼紙のＷａｌｌ　Ｓｔｒｅｅｔ　ＪｏｕｒｎａｌとＮＹ　Ｔｉｍｅｓの両紙でさえもトランプ優利の赤い数値であり、全調査の平均のＲＣＰ Ａｖｅｒａｇｅが赤の１．７％とトランプが勝っており、勝負はついています。ちなみに日本の朝毎東やＮＨＫ、ＴＢＳなどの左派系マスコミは、ＲＣＰ Ａｖｅｒａｇｅを使わずにＲｅｕｔｅｒｓの青の２％だけを使って、ハリス優利と情報操作中です。
　加えて、最新のＲｅｕｔｅｒｓ調査ではハリスのトランプからの優位が青２％から青１％に減ってしまいました。オバマは、昨年からバイデンは、息子の麻薬や人身売買や老化で危ないので、自分の言いなりになる民主党の某州知事を大統領候補に担ぎたかったとのことで、ハリスを押さない理由はここにあったのです。
　しかし、流石に政界の古強者のバイデンはオバマの思惑に乗らず、この半年を逃げ切ってきました。しかしここへ来て、ペロシやクリントンの支持を失ったので諦めたましたが、自分の後釜として某州知事では無くてハリスを推薦してしまいました。これは、バイデンのオバマに対する反乱である、とも言われています。
　ハリスの不人気は筋金入りで、２０２０年の民主党の大統領予備選で代議員を一人も獲得できず、副大統領になっても役に立つ仕事はしていません。極左的な発言が身内の民主党内の評判が悪かったからですが、今回民主党とクリントンやペロシは極左の組織票が欲しかったので、ハリスを持ち出しました。極左の組織票に頼るのは、蓮舫と同じです。
　現在、ハリスは一時的にマスコミに持て持てはやされたハネムーン状態です。しかし選挙まであと３ヶ月間、このハネムーン状態を続けることがハリスの課題です。これまでバイデンの影に隠れて全く仕事をしていなかったことを失敗をしない人物と間違えられて、米国民の９５％がハリスがどんな人物なのか知りません。しかし今後、トランプとのディベートやマスコミからのインタビュー、選挙集会での演説が多数行われます。人前に出れば出るほど、ハリスの顔は陳腐化してハネムーンは終わります。

　選挙戦では極左の組織票とハネムーン状態の維持がハリスには重要ですが、ハネムーン効果が有る中道の無党派層労働者にハリスの政策はうけません。マスコミや党大会で行う演説で、労働者の職を奪う移民優遇策はヒスパニック系を離れさせ、脱炭素政策による石油の採掘禁止やＥＶ推進などがインフレを起こし、工場労働者や一般の消費者を離れさせます。唯一、大学の学費の大盤振る舞いは若者の気を引くでしょうが恩恵を受ける若者には選挙権が無く、年寄りには効果が有りません。これらの極左的な政策と発言が９月中にはハネムーンを終息させるでしょう。
　一方、トランプの政策はハリスと民主党と真逆で、脱脱炭素で石油採掘の開始とＥＶ反対でインフレを抑え、国境閉鎖と移民の強制送還で就職率を上げ、ウクライナとイスラエル戦争の中止で余った金で国内投資を増やすなどの政策を示します。民主党の政策に縛られた上に演説が下手なハリスには、ディベートでトランプに勝つことはできず、結局はトランプに極左の空論を引き出されて化けの皮を剥がされるでしょう。この結果は大統領選挙だけでなく、上下両院の議員選挙でも民主党敗北を招くことになります。
　ハリスは２ヶ月出て来るのが早過ぎました。オバマはぎりぎりの９月にハリスを出して、ハネムーン期間中に選挙をしたかったのだと思います。しかしクリントン夫婦とペロシはバイデン隠しを早くし過ぎました。今のところ、左派メディアはハリスの笑い顔を多用していますが、これが品性に欠け肉食女子なので高齢者の支持は望めないでしょう。数少ない真面目な顔は知性が無いか腹にイチモツのニタリ笑いで、支持に効果が有りません。もし大統領になったらどんな写真を使うのでしょう。米国民の皆様、日本も他人事で済まされないので、笑って誤魔化されないようにしてください。