羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

自ら倒閣と自民党崩壊のきっかけを作った石破総裁

 9月27日の自民党総裁選で勝利した石破氏は、今日10月1日の首班指名で総理大臣になります。彼は、9日に衆議院を解散し、15日に告示、27日に衆議院議員の選挙を行うと30日に述べました。首班指名後1週間で解散をしてしまうのは、異例を越えて異常であり、新首相が選ばれた後の少しの間だけは、組閣などでマスコミが集中的に報道してくれる、いわゆるハネムーン中に選挙を行いたいからでしょう。
 9日までの党首討論を済ませてすぐに解散です。解散後は全ての審議を行わなくなるので石破内閣の方針は全く国民に伝わらなくなります。長時間の意見発言は、記者クラブで述べた方針だけで、以後は総裁選での5分程度の演説と、森山幹事長の記者会見だけです。問題は、記者クラブ会見以降、話す内容が日和見でどんどん変わり何が本当か分かりません。
 本格的な方針告示と詳細説明は、政策全体を審議する予算委員会で行なえるのですが、首班指名後は党首討論を形だけで済ませただけで解散し、国会は空っぽになります。国民は記者クラブ発言以後党首討論までの毎回違う内容で、何が石破内閣の方針か分からずに投票をしなければなりません。議場を空っぽにする石破首相は、それがどれほど国民に対して誠意を欠く行為かを理解できないのでしょう。

 もっとも、予算委員会で審議をすると、内閣のメンバーは大半が論功行賞で選ばれた経験不足の大臣なので、野党だけでなく与党のベテラン議員に突っ込まれて、簡単にぼろを出すでしょう。そして、最も質問を受ける総理大臣が「ネバならぬ、、」と具体性の欠けた発言しかできないのでは、野党だけでなく与党からも長時間の質問を受けたら立ち往生してぼろを出します。
 噂では、森山裕幹事長が、総理大臣の最大の専権事項の解散権を奪って、経験不足の大臣たちがぼろを出ないように1日解散を決めたそうです。しかし、腑に墜ちないことが有ります。それは選挙を無事に済ませても、議員数の与野党比率がどうなろうとも、不信任決議を出されても、首相が再解散をしない限り質問攻撃をされて生き恥をさらすことになるからです。それが分かっていて解散するのは、石破氏はハネムーン期間をうまく使って自派の議員以外は落選させようとしているのかもしれませんが、彼は先読みが出来ないようです。
 本当のハネムーン現象とは、米国の大統領選挙に立候補者したばかりの候補者1名をマスコミが高密度に取り上げることです。石破新内閣では、マスコミから取材を受けるのは自民党の258名の衆議院議員の内の閣僚の20名程度がチョットだけ質問を受ける程度で、残る約240名に日の光は当たらずハネムーンにはなりません。こんなに浅はかで恩人の自分達を見捨てる総裁を選んでしまった石破応援団の議員たちは、これからどうするのでしょう。
 自民党へ投票するのは、保守思想を持つ30%、地縁や組合などの組織票が30%、たまたま投票する40%で構成されます。石破派議員は、石破応援団であることがバレたら、コアの保守の支持が無くなり、20~30%の票が消えてしまい、リベラルの票を集めるには、僅か4週間後の選挙運動では時間が足りません。ポリ袋進次郎が選対委員長になりましたが、総裁選での彼の党員票が異常に少なかったことからも、保守票と組織票は期待できず、頼れるのは40%のたまたま投票の40%程度です。
 解散後の3週間で、政務で縛られるポリ袋進次郎氏と石破首相が、石破応援団100名の応援をするのは無理ですし、地元の後援会長が高市支持であればややこしくなります。都市部では、参政党や日本保守党や維新に後援会長が抱き込まれているかもしれません。
 現在複数名のユーチューバーが、石破応援団の素性とメンバー表を調査・作成中です。これが選挙直前に公開されたら、当確ぎりぎりの応援団メンバーからは保守票が逃げ、組織票まで逃げれば落選するでしょう。他方、身軽な高市氏は出来る限り自派の議員の応援をするでしょう。
 10月末には、衆院選の結果が出て来年7月には参院選の結果が出ます。政界再編成が起こるか否か、新しい日本が生まれることを期待しましょう。

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