羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

新型哨戒艦、さくらとたちばな

 艦番号901さくら、と902たちばなは、海上自衛隊の斬新な護衛艦のひとつです。10年で12隻の建造計画は最上型に比べれば少なく、考えながら造るのかなと思わせます。建造目的は、今後日本周辺海域は中、朝、露、そして韓も不穏な動向であり、航空機だけでの哨戒活動には不十分なので、海上保安庁の巡視船よりも省人化したさくら型の哨戒艦の導入を始めるのでしょう。

 図中に示す様に、さくら型の特徴は、乗組員がわずか30名ということです。これに伴い武装も30mm機関砲1門という軽量で、排水量は1.920トン最大速力は25ノット、185,00馬力のディーゼル2基電気2基の2軸推進型です。レーダーやソナーで監視するので追うのではなくて、人の目で監視するのでしょう。これ以上のことは、武器が好きな方におまかせして、面白いのが、この艦種の命名です。
 1年に1隻ずつしか作らないのに、今回は2隻を同時に海上での工事を揃って始めましたが、なぜでしょう。この哨戒艦シリーズは、樹木の名前を使います。1番艦さくら、2番艦たちばなは、京都御所の紫宸殿の庭に植えられている有名な桜と橘に由来すると思います。「左近の桜、右近の橘」と呼ばれ、本来は儀式の際に左近衛府と右近衛府の武官がそれぞれの木の位置に控えたことに発します。現在では、ひな人形の飾りとしても知られており、御殿のモデルとなった紫宸殿の配置に倣って、天皇から見て左側に桜、右側に橘を置きます。
 私は、1年に1艦ずつ作るはずなのに、さくらとたちばなをどうしても2隻並べてお披露目をしたかったのだろう、と遊び心を感じます。

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