羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

トランプの世界戦略を狂わせたイラン戦争

 戦争嫌いのトランプがイスラエルとグローバリストの残党に引きずられて、イランとの戦争に巻き込まれました。トランプと米国は、民主党政権の巻き起こしたウクライナ戦争で戦略的予備弾薬に手を付けるほど、次の戦争への備えを失っていたはずです。残るはバンカーバスターと呼ばれる、ウクライナでは必要の無かった地中貫通爆弾だけ。トランプは残されていた、60mに達する地中貫通能力を持つ13トンの爆弾10数発でイランの核設備を破壊し、イスラエルからの情報を使ってイランの指導者たちを斬首できると踏んで、開戦初日で期待する戦果を上げて戦争から手を引くつもりだったはずです。
 しかし、戦争には予想外の結果がつきものです。まず、イランの指導者たちの大部分を斬首できましたが、ハメネイの後継者の次男の死亡が確認できていません。その上に、民衆の蜂起で一気に政局を変える計画が、生き残っている革命防衛隊によう武力で民衆が鎮圧されてしまったことで、旧支配層の生死が不明のままです。
 これによって、イラン戦争は持久戦の段階に入って仕舞い、これはトランプ個人が最も嫌う状態です。喜んでいるのは民主党グローバリストの軍需産業と、政権の延命が重要なネタニヤフ・イスラエル首相の両者です。おかげで、訪米する高市早苗首相は、最新の対中国政策をトランプ大統領に伝える予定が狂ってしまい、大困りのようです。
 トランプ大統領も高市首相から対中国対処の情報を得て、今後の東アジアの政治的安定化と米国経済の伸張を図り、これを持って今夏の中間選挙で勝ちたかったはずです。しかし、長期化した戦争では票を得ることが出来ませんから、イラン情勢の悪化で全てが狂ってしまい、悩んでいるはずです。
 そこで、昨日トランプが発表した起死回生の策は、NATOと日豪韓のホルムズ海峡への軍艦の派遣が不要、との声明でした。つまり、米国はこの地域を塩漬けにして、後はイスラエルに任せる、というイスラエルが望まない収戦策を選んだのでしょう。

 この地域から米軍を退かせれば米兵の犠牲は無くなりますし、後はイスラエルと湾岸諸国がイランと対峙し続ければ良い、と言う一見無責任だが米国にとっては利の有る対処策です。第一目標の核兵器と長距離弾道弾の製造設備は壊してしまってあるので、5年間は大丈夫でしょう。残るはテロ組織だけで、これもイランからの資金源を断ってしまったので、大丈夫でしょう。
 トランプは野性的な感を持つ政治家です。大嫌いなネタニヤフ・イスラエル首相に全てを任せて戦場から逃げ出したのは、国内には戦争勝利を述べてこれ以上の犠牲者を出さず、NATOも日豪韓も喜びます。各国は半年分くらいの石油備蓄が有ります。困ったら自分でイランと交渉すれば良く、そのころには中間選挙を終えて束縛は無くなっています。イスラエルは、イランが永久に力を持てない様に、軍事施設と産業設備を徹底的に“勝手に”潰すことでしょう。トランプは疲弊したイランを助ける責任を持たずに済みますから、大した悪知恵です。

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