羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

介護費給付金は、若い労働力浪費の元凶 (新日本2100計画 11)

 病院へ行ってみましょう。待合室にいる患者の大半は高齢者です。都市周辺の病院ではそれに福祉タダ乗りの外国人が加わります。高齢者の病気は長期化するので、病院の待合室が老人同士の談話室になっていることは良く知られており、“患者の大半が高齢者”は、医療費の多くを高齢者が使っていることを意味します。都市周辺には中規模のアパートの様な建物が次々と建ち、老人ホームや介護施設となっています。
 2022年(令和4年)度の日本の国家当初予算と補正予算の歳出合計約107.6兆円の内で、医療給付費が12.1兆円、介護給付費は3.6兆円でした。実際には、両方には地方税と医療と介護の保険が加わり、それぞれこの4倍に達して医療費は46兆円、介護費は14.4兆円で、総額が60兆円以上となります。日本の国家予算額の3分の1から半分が医療と介護に使われ、さらに受益者の負担金も加わって巨額になります。
 医療費の薬代の多くは外国企業にライセンス料として流出し、残りは化学工業を育てます。医療設備費は医療機器工業や建築業を育てることで、産業に還元されこれも生産性が有ります。しかし、高齢者の介護費は大半が人件費でこれには生産性が無く、若者を使っていれば日本の産業にとってゼロ以下マイナスの効果です。

 介護・支援給付費には等級が有り、最低の要支援1級で月額5万円、最も高額の36万円の年額434万円は2022年の日本の平均給与458万円に匹敵します。介護給付金は医師の診断で症状を7段階に評価されて受給者に支給されます。介護費の使途は、ケアマネージャー(後述します)が受給者と相談して決め、受給者には直接渡さず老人ホームや介護の業者に渡されます。この介護費を使って、軽い介護の場合は自宅介護で職員を派遣し、重い場合は老人ホームなどの施設に受給者を収容して介護を行います。
 老人ホームには自費主体型と公費主体+自費の2つが有ります。自費主体型は有料老人ホームと呼ばれる月額30万円以上で食住の生活支援サービスを提供する、いわば終生のホテル住まいで、介助はオプションです。
 公費主体型は介護老人施設と特別養護老人ホームで、介護老人施設は自宅復帰を前提としたリハビリを行い、在所期間には期限が有ります。特別養護老人ホームは入所期間の制限が無く看取りまでを含んでいます。入所希望者が多いため入所できるまで有料老人ホームで待つのが普通です。
 さて、医療費と介護費の合計60兆円の使途を見直すと、どう見まわしても国民はこの金額に見合うだけの恩恵を受けていません。むしろ高齢者をダシにして高齢者向け介護サービスと施設、病院と医薬品業界、そして厚生労働省と財務省、地方自治体、などが寄生しているようです。介護も医療も役所もそれぞれに受け皿を作り、60兆円からかすめ取っています。
 方法は、医療系と老人ホーム系は高齢者にサービスと物品を売り、代金を税金と自費から受け取る古典的な“縦流し”方式ですが、役所や自治体は税金を“横流し”するケアマネ方式を創出しています。ケアマネージャーとは、介護プランの作成と受給者とサービス業者(介護業者、医療機関)との調整を行う資格です。お役人の代役となって公費の管理を行い、介護業者の生殺与奪を握る大きな権力を持ち、能力によって受益者のQOLが影響されます。
 厚労省は横流しの仕組みとして、ケアマネの教育と資格の審査、老人施設、食事、搬送、などを行う公益法人作りを指導し、天下り先としました。沢山の天下り先を作っておいて、退職官僚はこれらの法人に天下りして、退職金をもらいながら次々に勤務先を変えて、実質の給料を増やします。勤務先では、その法人が非効率でも失敗しない様に改革をしません。この結果、日本の高齢者政策は永久に非効率のままで存続することになります。

 改革をしない天下り官僚だけでも問題なのに、もっと大きな問題として、高齢者介護システムで働く若者が社会から取り残されていることです。若者たちは、高齢者の世話では経済や安全の知識や技術を習得できず、生産的な職に就くのが難しくなります。
 少子化する日本にとっては、今後は1人でも多くの1次、2次産業への若者の参加が必要です。この若者たちに社会で働いてもらうために、今回は資金源となる巨額な介護費が問題、として取り上げました。皆様には、若者たちが社会に進出できる方法もお考え頂けませんか

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