オリオン宇宙船で使われた3台のカメラ
アルテミスⅡでオリオン宇宙船が月を周回した際に使われたカメラは、2016年発売のニコンⅮ5と、アイフォンの最新の17ProMaxと、もう一つ同じくニコンのミラーレスZ9でした。多くの写真が公開されています。
今回旧いニコンD5が使われたのは、このカメラがISS国際宇宙ステーションでの過酷な宇宙線や使用に耐えてきた物だからとのことです。最近のCCDをつかったカメラの撮像素子は半導体素子のPN接合を使っており、高エネルギーの宇宙線(ガンマ線)でダメージを受け易いからです。ニコンD5の構造がどうなっているか分かりませんが、設計時に高山や航空機での使用を考えた防護措置が取られていたのでは、と良い方に勘繰りたくなります。
恐らく、ニコンD5は高解像度の月や地球や他の星の静止画像を撮影して保存し、アイフォンは宇宙船内の写真を担当したのでは、と思います。ただし、アイフォンは画像のファイルサイズが大き過ぎて地球へ送るのに苦労をしたとのことです。この他に、GoProで船内の活動を動画で地球に配信していたそうです。50年前のアポロの時代では、キロヘルツレベル音声情報程度だったのでしょうが、今回は3桁以上大きなメガヘルツレベルを楽々と使っていたのでしょう。
それでも、オリオン宇宙船が月の裏側へ行くと全ての通信が途絶します。地球の様に電離層が有れば裏側まで電波が届きますが、大気の無い月ではどんな周波数の電波でも駄目です。それもあって、月の周囲を回るゲートウェイ衛星は、月の裏側へ行かない南北の極を通る極軌道を使うので、通信の途絶は起こさずに済むでしょう。

この写真は、ニコンD5の400ミリのレンズを使った画像で、深いコントラストが見事です。
