羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

ヒヨドリが美味しい

 我が家の食卓は、3階の北側のテラスに面しており、目の前に鉢植えの金柑が有ります。接ぎ木をした苗から育てて10年以上たち、ようやく体裁を整えて12月になると実を沢山付けてくれます。鉢植えのせいで、肥料を入れ、実を間引いても大きな実は付けません。それでも、無農薬でちょっと洗えば丸ごと食べられ、1,2月中は楽しませてくれます。
 この金柑の実、かつてはヒヨドリに狙われていましたが、ここ5年ちかくも植木に気を使う余裕が無く、実を付けなかったのでこの地域を餌場にするヒヨドリには金柑の存在の記憶が途絶えてしまったようです。毎朝、2羽のヒヨドリが鉢植えの桜の根元の雑草を食べに来ていましたが、近くにある金柑には気づきませんでした。
 金柑は、一昨年に鉢を大きくして肥料を入れたので、1年置いた今期は満開で実も沢山付けました。実の食べごろの2月中はヒヨドリとの戦いは無く、3月に入ってついに金柑に気付き、残った最後の実を探し出しては食べているのが、この写真です。金柑を地面に落として長い時間をかけて少しづつ食べていました。転がる実を追いかける動きが可愛かったです。
しかし、この写真を撮りながら私は良からぬことを考えていました。

ヒヨドリは、果樹農家にとっては害鳥で収穫間近の果樹をつついてダメにするとのことです。そのためヒヨドリは猟鳥に指定されており、ユーチューブの“野食ハンター茸本”によると、ヒヨドリは熊鹿猪や鴨雉などのジビエの中でも、最高に美味しいとのことです。果樹や若草を食べているので、美味しい鳥でしょう。欠点は小さいこと。真鴨までしか経験のない私は、たまに食べる合鴨でも美味しいと思うほどの味覚後進国人ですが、一度食べてみたいものです。
それでも、私には雀と言うジビエの経験が有ります。終戦直後の日本は食糧難で、ヒヨドリよりもっと小さい雀を焼き鳥にして、丸のままでバリバリ骨ごと食べていました。小学生の私も父に連れられて焼き鳥屋へ行き、母は嫌がりましたが、頑張って大人のふりをして食べていました。今にして想うと丸の雀は美味しかったです。雀は猟鳥で今でも食べられるはずですが、数が減っていて猟師も高齢化しています。獲る方だけでなく料理できる人も減っており、この望みをかなえるのは難しいと思います。
雀の難は小さいことで、さばくのに手がかかるのに一串に2羽が必要、では大変でしょう。米どころへ行けば食べられるかもしれません。父と、浅草の仁丹塔の裏の焼鳥屋を想い出しながら、もう一度食べてみたいです。

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