羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

レーザーポインターが、ドローン戦争を変える

 ウクライナ戦争は、地上戦の概念を大きく変えました。この戦争は初めてドローンを使い、ドローンを使う攻撃方法とそれに対する防御方法が次々に更新され、ウクライナとロシアは攻守双方でアイディアと技術を競ってきました。
 まず、ドローンには4つの大きさがあります。もっとも昔から有る1機数ら100億円を超え、滞空時間が数日で光学だけでなく側方監視レーダを使う偵察と監視用のグローバルホークを代表とする大型ドローン。滞空時間は半日程度で、地上を光学的に監視し、戦車や地上目標を攻撃する再利用をするバイラクタルを代表とする中型ドローン、そして、戦場を徘徊して、偵察をしながら敵を見つけると搭載した爆弾で敵を攻撃する50cm~1mの自爆型の小型ドローン。そして、戦場で周囲100m以内を偵察する超小型ドローン、の4種類です。ここでは、最も戦場で使われている小型の自爆型ドローンについての技術的な進歩を記します。
 ウクライナ戦争の初期は戦車と兵員輸送車を使った重火器の戦闘が行われ、中型の戦場監視と偵察用ドローンが使われました。次に現れたのは、これに対戦車ミサイルを積んだ再利用が前提の中型ドローンとなりました。しかし、この使用方法では戦場でのドローンの滞在時間が短く、必要な時にいないと言う欠点があったのでしょう。そこで、対戦車砲の弾頭や地雷を積んだ自爆型使い捨ての低価格ドローンが主流となりました。このドローンは戦場を徘徊して、敵を見つける戦車だけでなく装甲されていない自動車や塹壕の兵士も襲う様になりました。

 ここに至って、これ等のドローンをまとめて機能不全にするマイクロ波が対ドローン兵器として使われました。しかしすぐに、これ等のマイクロ波は、GPS信号や、操縦用の電波信号を妨害してドローンは攻撃が出来なくなりました。この方式は、低出力の送信機で済むので、短時間で広まったでしょう。
 この電磁波でドローンを制御不能にする方法への対策として、 ドローンに光ファイバーのリールを積んでファイバーを引き出しながら操縦するドローンは、妨害が難しくてかなり流行った様です。
 この妨害に強いドローンに対して使われるのが、ドローンに積まれて操縦者に目標の画像を見せるCCDカメラを、低価格のレーザーによって高感度のカメラを焼き切ることが可能です。このレーザーは少し強力なレーザーポインター程度で十分ですから、8GHz~10GHzのXバンドレーダーでドローンを発見して、レーザー光を照射する自働型対ドローン兵器は既存の技術で造れ、機関砲を撃つよりもはるかに低価格で簡単です。もっと大事なことは、戦場では各兵士にレーザーポインターを与えてライフルと同軸で固定しておけば、個人でドローンを無力化できることです。
 これに対して、ドローンが赤外線を見れるカメラを装着すれば、夜間の飛行が可能になります。赤外線の目を持つカメラは低価格で実現可能ですから、昼間は防衛側、夜は攻撃側がそれぞれ視界を得ることで有利になります。つまり、防御側は夜間はじっと潜んでいればよく、昼夜共にXバンドレーダーで空を監視して、目に付いたドローンの視界を奪えば攻撃側のドローンは動けなくなります。
 この事態に至り、低価格ドローンを使う戦争は防御側が有利となります。もっと前に気付くべき方法ですが、このポインターで目つぶしをする方法により防御側が有利となり、ウクライナ戦争は近々に終わるかもしれません。

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