トランプ訪中と高市訪韓の日本への影響
5月に入って、トランプ大統領は中国を訪問して習近平主席と会い、ひっそりと高市首相が韓国を訪問して李在明大統領と会いました。この4者はそれぞれの思惑が有って外交活動をししました。トランプ大統領は、秋の中間選挙に備えて貿易赤字を減らし、国内産業を活性化すること。習近平主席はトランプ訪中で国内の人気を高め、台湾問題に米国が首を突っ込まない確約を取ること。李在明大統領は国内経済の疲弊と通貨不安対策のドルのスワップ、そして石油備蓄を増やしたい。高市首相は、レアアースの確保。といった4者4様の期待を持っています。

この現状でまず米中関係でトランプは、米国にとって益のある2.7兆円の農産物の輸出と200機の旅客機の購入を中国に約束させています。代わりに提供したのは進歩が速い半導体分野で、NVIDIAのAI用の中位以下のチップです。最先端の半導体製造技術と開発技術を持たない中国は、希望が一時的に達成してもすぐに時代遅れになるでしょう。日米が欲しいレアアースの輸出規制は外されず、継続協議とされました。
米国に大幅に遅れる中国のAI技術分野で、米国はこれも中位以下の技術しか手に入れられなかったでしょう。習近平主席が個人的に欲しかった台湾への米国支援の中止は、元々がバイデン政権と議会の双方で台湾支援が決まっており、台湾の孤立化と共産化はできませんでした。
高市首相の韓国訪問は、李在明大統領の2026年1月の訪日に対する返礼であり、何も提供する必要は有りません。しかし、李在明大統領は国内の経済問題で苦しんでおり、この訪問で日本からのドルスワップを獲得し、イランを説得して石油を回してもらう要望をしたでしょうが、いずれも拒否されました。さらに、晩餐会での高市首相の反応が韓国国民の好意を得て、反日世論の醸成に失敗した様です。高市首相は、西太平洋地域の対中国の手当を訪韓前にベトナムと豪州を訪問して既に済ませてあり、韓国訪問での成果が無い事を日本の国民は気にしていません。
と、いう事で、日本とアジア諸国の西太平洋とインド太平洋地域は、今のところ波乱は起きそうも有りません。日本の武器輸出の解禁は、具体的にフィリピンと豪州向けに始まる様で、日本の安全保障面での大きな効果が見込めそうです。この結果、2027年の夏の参院選まで、高市首相はしばらく安泰でしょう。。ただし2028年には春の習近平の任期切れとトランプ大統領が任期切れとなりますが、高市外交には影響は小さいでしょう。トランプ大統領と高市首相は今回の訪問で失敗をしなかったので、野党とマスコミは攻撃ができずに大人しくしていますが、外交と内政の安定は日本経済にとっても安定成長が可能となり、良いことです。
