羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

スマートフォンの使う電磁波とは

【スマートフォンの使う電磁波とは】

携帯電話とスマートフォンは、電磁波の伝播特性の良い800MHz~1GHzの低い周波数帯を多く使います。利用者数が多い場合や、通信が失敗しても誤り補正で通信を繰り返しても気にならないデータ通信では、2GHzまでのもっと高い周波数も使います。

携帯電話用の周波数帯域は非常に広く、周波数で約3倍に達しており、波長では800MHzの電磁波の波長は37.5cm、2.2GHzでは13.6cmです。この周波数帯を送受信するアンテナ長は、親指と人差し指を広げた約14cmから指先から肘までの長さの約38cmまでに達します。この様な広い範囲をカバーする能力がアンテナには求められており、アンテナの設計は技術的には大変に難しくなっています。

【アンテナの働き】

アンテナは、電磁波から空間と同じ電気的特性に見える必要が有り、そうでなければ電磁波はアンテナで反射をしてしまい、電磁波を取り込めません。アンテナが空間と同じ特性になっている状態を「共振している」と呼びます。アイ・ピピとウェーブセーフは、共に携帯電話の電磁波の使う広い周波数帯で共振する特性を持っており、電磁波の発生源と非常に近い位置(近傍界条件と呼びます)なので、発生源にも影響を及ぼします。機能的にアイ・ピピは、電磁波を発生源から引き出して電磁波のエネルギーを熱に変換して消します。ウェーブセーフは発生源から引き出した電磁波の方向をそろえて、エネルギーロス無しに反対側に放射します。

【アイ・ピピとウェーブセーフが使うテアドロップ型アンテナの説明】

アイ・ピピとウェーブセーフのアンテナは、テアドロップ型と呼ぶ円と三角形を2組、向かい合わせた形状です。このテアドロップ型アンテナ2組を、ウェーブセーフは52度、アイ・ピピは90度にそれぞれ組み合わせてあります。2つのアンテナ共に、30cm以上に達する波長の電磁波を制御するためと、アイ・ピピは妊婦の腹部、ウェーブセーフは使用者の頭部、と大きな面積をカバーできる大きさがあります。

 

 

テアドロップ型アンテナ円と三角形を2組、           ウェーブセーフのアンテナ

向かい合わせた構造                                        2組のテアドロップアンテナを使用

電磁波を都合よく制御するため、それぞれのテアドロップの内側の長さは、理論通りに波長の半分の長さに近い値になっています。テアドロップの長さは72mmで、ウェーブセーフの外側の大きさは58mm×78mmです。誘電体を使わないとこれくらいの大きさが必要であり、スマートフォンの出す電磁波を制御し、側面からも回り込まないようにするにも、これくらいの大きさが必要です。

【誘電体を使った小型のアンテナの効果は?】

電磁波対策品と称して売られている、5mm~10mmの大きさで、携帯電話やスマートフォンの裏側、あるいは各種電子機器に貼る部品について、リバースエンジニアリングを行いその効果の分析を試みましょう。

アンテナを電磁波用セラミックなどの誘電体と組み合わせて作ると、波長の短縮効果で全体のサイズを小さく作ることが可能ですが、この大きさではお腹や頭全体をカバーするには小さ過ぎて役に立ちません。また誘電体を使うと誘電体損失で電磁波を減衰させるため、携帯電話にこの様な部品を常時付けたままでは、受信感度が落ち通信に悪影響が有ります。受信感度が落ちると、電話機は送信出力を上げるため電話機の放射する電磁波はかえって強くなり、使用者の電磁波被曝量が増えます。従って、小型の電磁波対策と称する部品が物理的に正しく作られていれば、かえって身体には悪影響を及ぼします。電池も早く減ります。正しく作られていなければ付けても意味がないことになります。一方、この小型部品を導波器として使おうとすると、誘電体の損失が大きいので電磁波は減衰して導波器にはなりません。なによりも、正しくアンテナの上に配置しなければならず、一般の方にはこれを正しく使うのは無理でしょう。この小型アンテナを複数個並べたアレイ構造は、上記の特徴が増幅されて悪影響はさらに増えます。

【アイ・ピピとウェーブセーフは間違えにくい】

アイ・ピピはガードをするお腹に正しく配置すればよく、アンテナと電話機の位置関係は間違え画起きません。スマートフォンの裏側のほぼ全面を覆うウェーブセーフはサイズが大きく、カメラのレンズを避けるように配置すれば少しくらい位置がずれても、電話機の内部アンテナに重なるのできちんと働きます。

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