羽根邦夫Blog

”工学博士、電磁波対策製品WAVESAFE発明者のブログ”

中国の間抜けなドローン空母「九天」

 軍事オタクには面白いニュースです。この度、中国が下の写真の大型で航続距離の長いドローンを造りました。目的は長距離を多量のペイロードを運ぶため、とのことです。

 説明によれば、この機は全長16m航続距離は7000kmとのことで、米国のグローバルホークMQ-4の全長14.5mより若干大型です。計画では、航続距離が20km程度の短距離型の(おそらく)自爆型攻撃ドローンを100機積み込んで、遠隔の敵基地や艦船などの目標近くで放出して、攻撃するのが目的のようです。
 つまり短距離型の小型ドローンを敵地の奥深くに母機で送り込むこと母機になることです。写真には横に並んだミサイル類も積む場合も示しています。しかし母機と亜音速の巡航型のミサイルにはステルス機能が無く、1世代前の設計思想で後進国相手の武器です。この機が、高度2万mを飛べるなら、防空側は対処に苦労するでしょう。しかし、重い荷物を積めば1万mを飛ばざるを得ず、ステルス性が無いので容易に発見されて防空戦闘機や対空ミサイルの餌食になります。
 もし、九天で沖縄列島や米空母艦隊を攻撃しようとすれば、沖縄列島の防空識別圏に入ったとたんに決起と識別され、待ち構えた迎撃機に発見されて沖縄列島に近付く前に撃ち落とされます。残る手段は、巡航ミサイルを中国制空権内で発射するしかなく、日本の様に地上発射型の長距離超音速巡航ミサイルの方がフレキシブルで戦略、戦術的に優れます。
 つまり多数の子機を放出する母機としての使用は、日本領土や米空母艦隊に使用することは無理です。ただし、台湾有事の際に中国が台湾海峡の制空権を握れば、台湾のドローン攻撃に効果が有るかもしれません。台湾にとっての新たな脅威の出現です。
 台湾の対抗手段は、早期警戒機の拡充です。それこそこの九天の様な大型機に大型レーダーを積んで、台湾島から台湾海峡と中国本土を常時監視し、防空識別圏に入ったら撃墜するのが、安上がりで効果的です。結局九天は間抜けな武器のようです。
 追伸
 別紙によると九天は翼幅が25mとのことで、MQ-4の40mに比べて揚抗比が悪く高い高度も長距離・長時間滞空性能は悪いでしょう。MQ-4とは設計思想が異なるとはいえ、台湾進攻と軍事パレード以外の用途には使えない駄作です。

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