漬物は二切れが縁起が良い
このブログ、これまで父の話ばかりしてきましたが、母は昔風で目立たない様に過ごしてきましたが、家の中の実権はしっかりと母が握っていました。食べ物に関わる母の思い出は漬物です。結婚するまでの私の実家の台所には、最初は氷を使う冷蔵庫、そしてやがては電気冷蔵庫が入りました。そして、台所の床下に冷蔵庫に入れない味噌、醤油、使わない食器、そして漬物のかめが有りました。
昔の東京は今よりもずっと涼しくて、夏でも床下のかめの漬物は美味しく食べることが出来ました。と、言いますが、若かった私は漬物を美味しいと思わず、今の様に乳酸菌発酵をした野菜の漬物を好きではありませんでした。むしろ、大きく切っただけのきゅうりや、丸のままのトマトに塩をふって食べる方が好きでした。発酵して酸っぱい漬物が美味しいと思う様になったのは、60歳過ぎてからでしょう。

ところで、昔からの由緒のある食事を出すお店は、漬物を2枚ずつしか出さなに事にお気づきですか。沢庵、きゅうり、大根、茄子、いずれもです。これは、3つは、「身を切る」として嫌うからです。ばかばかしいと思わずに、お客とお店の幸運を配慮してこの言い伝えを守るのは悪くないことです。
かつては、我が家でも家内が大きなタッパーウエアに糠床を作って季節の野菜を作ってくれていました。しかし、寄る年波で糠床を育て続ける事が難しくなってしまいました。和食屋や居酒屋に付け合わせの漬物を食べに行くのはもったいないし、糠床を維持する手間を自分で続けることは難しいので、あきらめています。
それでも、家族に嫌われていますが、発酵食品を作る方法が有ります。それは、野沢菜や高菜の薄い塩味の漬物を買ってきて、室温に1週間ほどさらしておくことです。こうすると、きちんと農薬無しの野菜であれば発酵をして酸っぱくなるので、食べやすい大きさに切れば、立派な漬物になります。その上に漬け汁を取っておいて、大根やキュウリを切って少しだけ塩を足して漬けておくと、本物の糠漬けにはなりませんがそこそこの漬物味になります。ただし大事なことは、付けられる量が少なく糠の味が無いので、飽きてしまいます。
無いよりは増しですから、お試しください。
